モノロフォサウルス Monolophosaurus

名前の由来

1枚のトサカを持つトカゲ

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

中国

時代

ジュラ紀中期

全長

約5〜7.5m

体重

約700kg

食性

肉食

解説

モノロフォサウルスは、ジュラ紀中期のアジア(中国)に君臨していた中型の肉食恐竜です。

石油の発掘調査中に偶然発見されたこの恐竜は、頭部に「一つのトサカ」を持つユニークな姿で知られています。
発見から40年以上が経過していますが、見つかっている化石は1体のみです。

砂漠の石油調査で偶然発見!貴重な「唯一の標本」

モノロフォサウルスの発見には、予期せぬドラマがありました。

1981年の発見

舞台は中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区のジュンガル盆地。
1981年、この地で石油採掘のための地質調査を行っていたチームが、偶然にも化石を発見しました。
その後、古生物学者の趙喜進(ジャオ・シージン)博士らによって研究され、新種として記載されました。

残された頭骨、失われた手足

発見された化石は1体分のみで、不完全な骨格でした。
尾の大部分や手足の骨は見つかっていませんが、分類において最も重要な「頭骨」がほぼ完全な状態で残っていました。
全身の復元には推測が含まれますが、当時の生態系を知る上で極めて貴重な標本となっています。

最大の特徴「空洞のトサカ」の役割とは?

モノロフォサウルスという学名は「1枚のトサカを持つトカゲ」を意味します。
その名の通り、頭の中央(目の上から鼻先)にかけて、長く伸びる1枚のトサカを持っていました。

目の上から鼻先にかけて、長く伸びる1枚のトサカを持っていた。

目の上から鼻先にかけて、長く伸びる1枚のトサカを持っていた。

精密な内部構造

このトサカは皮膚の飾りではなく、鼻骨や涙骨が変形して隆起したものです。
CTスキャンによる調査の結果、内部は骨が詰まっているのではなく「空洞」になっており、鼻腔とつながっていることが判明しました。

3つの有力な機能説

強度が低いため武器(頭突き)には使えませんでしたが、以下の役割があったと考えられています。

ディスプレイ説

異性へのアピールや威嚇。

発声・増幅器説

内部を共鳴室として使い、独特の鳴き声を響かせる。

体温調節説

血液を通して熱を放出・吸収するラジエーター機能。

なお、化石が1体しかないため、トサカに性差(オスメスの違い)があったかどうかは断定できていません。

アロサウルスに近い?全長5〜7.5mのハンター

身体的特徴

モノロフォサウルスは全長約5〜7.5mの中型肉食恐竜です。
頭部は大きいものの幅は薄く、全体的にスマートな体格をしていました。
口には鋭い歯が並んでいますが、上あごの歯が「目よりも前」にしか生えていないのが特徴です。

分類の変遷

かつては歯や爪の特徴から、ジュラ紀の代表種「アロサウルス」の仲間(アロサウルス科)だと考えられていました。
近年の研究では、それよりも少し原始的な位置にある「テタヌラ類(堅尾類)」の一種とされるのが通説です。
当時の中国において、食物連鎖の上位に位置する捕食者として繁栄していました。

この恐竜を見た人は
こんな恐竜も見ています
ティラノサウルス