レアエリナサウラ Leaellynasaura

名前の由来

リアエレン(人名)のトカゲ

科名

ヒプシロフォドン科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類

生息地(発見地)

オーストラリア

時代

約1億年前(白亜紀前期)

全長

約1m

体重

約10kg

食性

植物食

解説

恐竜の名前には発見者の名前や地名が使われることが多いですが、中には「ある少女へのプレゼント」として名付けられた恐竜がいます。
白亜紀前期のオーストラリアに生息していた小型恐竜、「レアエリナサウラ」です。

発見者の愛娘の名前を冠したこの恐竜は、微笑ましい命名エピソードだけでなく、太陽の昇らない「極夜」を生き抜いた独自の進化でも知られています。

南極圏の「極夜」を生き抜く!巨大な瞳の秘密

レアエリナサウラが生息していた白亜紀前期(約1億年前)、オーストラリア大陸は現在よりも南にあり、南極大陸と陸続きで「南極圏」に含まれていました。

太陽が昇らない「極夜」

当時の気候は現在の札幌周辺(冷温帯)に近く、氷河こそありませんでしたが、南極圏特有の過酷な環境がありました。
それは、冬の間(数週間〜数ヶ月)太陽が昇らない「極夜(きょくや)」です。

闇を見通す大きな目と脳

最大の特徴は、体に対して不釣り合いなほど「大きな目(眼窩)」と「脳」を持っていたことです。
この大きな目は、太陽のない真っ暗な冬の森で視力を確保し、活動するために進化したと考えられています。

冬眠せずに活動?

骨の断面調査によると、彼らは冬眠をしていなかった可能性が高いとされています。
復元画では寒さに耐える「もふもふした羽毛」姿で描かれることが多く、ヒプシロフォドンに似ていますが、実際にはそれよりも口先がかなり長いという特徴がありました。

「生きてなきゃヤダ!」少女の名前がついた恐竜

レアエリナサウラという学名は、「リアエレンのトカゲ」を意味します。
この名前には、発見者一家の微笑ましくも少し切ないエピソードが隠されています。

「恐竜がほしい」と願った娘のために

1989年、オーストラリアのダイナソーコーヴでこの恐竜を発見したのは、博物館のキュレーターであるリッチ夫妻でした。
夫妻には当時2歳の娘リアエレンちゃんがおり、日頃から「恐竜がほしい」とおねだりしていました。
そこで夫妻は、新種の恐竜に愛娘の名前をプレゼントしたのです。

2歳の娘はガッカリ?

しかし、母親のパトリシアによると、化石を見たリアエレンちゃんは「ガッカリしました」とのこと。
幼い彼女が欲しかったのはペットとして遊べる「生きている恐竜」だったのです。
化石のプレゼントは2歳児には少し渋すぎたようです。
ちなみに、弟のティム君にちなんだ「ティミムス」という恐竜も命名されています。

学名に込められた「友情」と「支援」への感謝

レアエリナサウラの正式な学名は「レアエリナサウラ・アミカグラフィカ」といいます。
この種小名「アミカグラフィカ」にも、発見を支えた人々への感謝が込められています。

アミカ(amica)

ラテン語で「女友達」。
博物館の活動を支えてくれた女性の友人たちへの感謝。

グラフィカ(graphica)

発掘調査に多大な協力をした「ナショナル・ジオグラフィック協会」への謝辞。

つまりこの学名は、「娘、友人たち、ナショナル・ジオグラフィック」という、発見に関わった全ての大切な存在を詰め込んだ名前なのです。

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