フクイサウルス Fukuisaurus 名前の由来 福井のトカゲ分類 双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類生息地(発見地) 日本(福井)時代 約1億3100万〜1億2500万年前(白亜紀前期)全長 約4.7m体重 約400kg食性 植物食解説「恐竜王国」として知られる福井県勝山市。 この地で発見され、日本の恐竜研究史において金字塔を打ち立てた存在が、「フクイサウルス」です。白亜紀前期に生息していたこのイグアノドン類の恐竜は、日本で初めて全身骨格が復元されたことでも知られています。「フクイリュウ」から正式な学名へフクイサウルスの歴史は、1989年に始まった福井県勝山市(手取層群北谷層)での発掘調査からスタートしました。 この調査ではイグアノドン類の化石が数多く発見され、同現場で最も産出量の多い恐竜として注目を集めました。日本初の快挙当初は「フクイリュウ(福井竜)」の愛称で呼ばれていましたが、保存状態の良さから、これらを元に日本初となる「全身骨格の復元」が行われました。 その後、詳細な研究を経て2003年に新属新種として記載。 「手取(テトリ)層群で発見された福井(フクイ)のトカゲ(サウルス)」という意味の学名が与えられ、世界的に認められる存在となりました。イグアノドン類なのに「顎が開かない」?フクイサウルスは全長約4.7mの中型植物食恐竜です。 分類上はイグアノドン類(アンキロポレクシア)に属しますが、彼らには非常にユニークな、ある意味では「原始的」な特徴がありました。独特な咀嚼スタイル当時の進化したイグアノドン類の多くは、噛むときに上顎の骨が外側へ開く「プレウロキネシス」という仕組みを持っていました。 しかし、フクイサウルスの上顎骨は非常に頑丈で、側方へ開く動きができませんでした。そのため、彼らはヤギのように顎を左右にすり合わせるのではなく、私たち人間のように顎を単純に上下に動かして植物を噛んでいたと考えられています。 この特徴は、彼らが独自の進化を遂げた種であることを示しています。最新研究で顔が変わった?復元の進化フクイサウルスの姿は、研究の進展とともにアップデートされています。かつての復元骨格は、顔が短く歯が少なかったため、「成長途中の若い個体」の可能性があるとされていました。 しかし、2016年以降に前肢や頭骨などの新たな化石が発見されたことで、復元の見直しが行われました。 その結果、現在は頭の形などが大きく修正された、より正確な姿へと生まれ変わっています。ライバルとの共存と天敵約1億2000万年前の福井には、豊かな生態系が広がっていました。コシサウルスとの「すみ分け」同じ地層からは、より進化した特徴を持つイグアノドン類「コシサウルス」も発見されています。 似たような植物食恐竜が同じ場所にいたことになりますが、両者は顎の構造や歯の特徴が異なります。 食べる植物の種類や高さを変えることで、争うことなく共存(すみ分け)していたようです。脅威となるフクイラプトルまた、同時代には肉食恐竜「フクイラプトル」も生息していました。 フクイサウルスはその主要な獲物でした。 頑丈な顎で植物を咀嚼しながらも、常に捕食者の影に怯える、緊張感のある暮らしをしていたと考えられています。 PREV プロサウロロフス ヒプシロフォドン NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています エイニオサウルス Einiosaurus 分類周飾頭類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 アジャンキンゲニア Ajancingenia 分類獣脚類 特徴肉食恐竜草食恐竜雑食恐竜 時代白亜紀 グアンロン Guanlong 分類獣脚類 特徴肉食恐竜羽毛恐竜 時代ジュラ紀 マイプ Maip 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代白亜紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
「恐竜王国」として知られる福井県勝山市。
この地で発見され、日本の恐竜研究史において金字塔を打ち立てた存在が、「フクイサウルス」です。
白亜紀前期に生息していたこのイグアノドン類の恐竜は、日本で初めて全身骨格が復元されたことでも知られています。
「フクイリュウ」から正式な学名へ
フクイサウルスの歴史は、1989年に始まった福井県勝山市(手取層群北谷層)での発掘調査からスタートしました。
この調査ではイグアノドン類の化石が数多く発見され、同現場で最も産出量の多い恐竜として注目を集めました。
日本初の快挙
当初は「フクイリュウ(福井竜)」の愛称で呼ばれていましたが、保存状態の良さから、これらを元に日本初となる「全身骨格の復元」が行われました。
その後、詳細な研究を経て2003年に新属新種として記載。
「手取(テトリ)層群で発見された福井(フクイ)のトカゲ(サウルス)」という意味の学名が与えられ、世界的に認められる存在となりました。
イグアノドン類なのに「顎が開かない」?
フクイサウルスは全長約4.7mの中型植物食恐竜です。
分類上はイグアノドン類(アンキロポレクシア)に属しますが、彼らには非常にユニークな、ある意味では「原始的」な特徴がありました。
独特な咀嚼スタイル
当時の進化したイグアノドン類の多くは、噛むときに上顎の骨が外側へ開く「プレウロキネシス」という仕組みを持っていました。
しかし、フクイサウルスの上顎骨は非常に頑丈で、側方へ開く動きができませんでした。
そのため、彼らはヤギのように顎を左右にすり合わせるのではなく、私たち人間のように顎を単純に上下に動かして植物を噛んでいたと考えられています。
この特徴は、彼らが独自の進化を遂げた種であることを示しています。
最新研究で顔が変わった?復元の進化
フクイサウルスの姿は、研究の進展とともにアップデートされています。
かつての復元骨格は、顔が短く歯が少なかったため、「成長途中の若い個体」の可能性があるとされていました。
しかし、2016年以降に前肢や頭骨などの新たな化石が発見されたことで、復元の見直しが行われました。
その結果、現在は頭の形などが大きく修正された、より正確な姿へと生まれ変わっています。
ライバルとの共存と天敵
約1億2000万年前の福井には、豊かな生態系が広がっていました。
コシサウルスとの「すみ分け」
同じ地層からは、より進化した特徴を持つイグアノドン類「コシサウルス」も発見されています。
似たような植物食恐竜が同じ場所にいたことになりますが、両者は顎の構造や歯の特徴が異なります。
食べる植物の種類や高さを変えることで、争うことなく共存(すみ分け)していたようです。
脅威となるフクイラプトル
また、同時代には肉食恐竜「フクイラプトル」も生息していました。
フクイサウルスはその主要な獲物でした。
頑丈な顎で植物を咀嚼しながらも、常に捕食者の影に怯える、緊張感のある暮らしをしていたと考えられています。