ボニタサウラ Bonitasaura

名前の由来

ラ・ボニタ(地層の名)のトカゲ

科名

ティタノサウルス科

分類

双弓亜綱、竜盤類、竜脚形類

生息地(発見地)

アルゼンチン

時代

白亜紀後期

全長

約9m

体重

約2トン

食性

植物食

解説

白亜紀後期の南米アルゼンチンには、非常にユニークな口を持つ巨大な竜脚形類が生息していました。
「ボニタサウラ」です。

ティタノサウルス類(アルゼンチノサウルス科)に属するこの恐竜は、頭骨が見つかることが稀なこのグループにおいて、貴重なアゴの化石が発見されていることで知られています。

「スコップ」のような口と2種類の歯

ボニタサウラの最大の特徴は、他の竜脚形類には見られない独特なアゴの形状と歯の構造です。

幅広で平らなアゴ

発見されたアゴの化石は長方形をしており、口の前面はまるで「スコップ」のように幅広く、一直線に平たくなっていました。
通常、ティタノサウルス類の頭骨化石は発見されること自体が非常に稀であるため、この形状は古生物学者たちを驚かせました。

役割の違う2種類の歯

口の中には、役割の異なる2種類の歯が並んでいました。

前面

頻繁に生え変わる、小さな鋭い歯。

植物を噛むための、くさび形の歯。

熊手のような食事スタイル

彼らはこの特殊な口を使い、器用に植物を食べていたと考えられています。
歯を「熊手」のように使って植物をしごき取り、クチバシ状になった歯の外側を使って硬い植物を切断していたようです。
また、筋骨たくましい首を持ち、高い梢の葉まで口を届かせることも可能でした。

98歳の女性「ティカ」が繋いだバトン

ボニタサウラが正式に記載されたのは2004年ですが、その発見に至るまでには長い歳月と、ある一人の女性の協力が必要不可欠でした。

1922年の幻の発見

古生物学者たちは、1922年の探検隊(ウォルター・シラーとサンティアゴ・ロス)がパタゴニアで重要な化石を見つけていた記録を知っていましたが、その正確な場所が分からずにいました。

記憶が導いた場所

その場所を教えたのは、かつて若い頃に探検隊に同行していた「ティカ」という女性でした。
調査当時、彼女は98歳となり目は不自由になっていましたが、驚くべき記憶力で学者たちを正確な発見場所へと導いたのです。

学名は、発見地の地層である「ラ・ボニタ」に由来します。
ティカの記憶がなければ、このユニークな恐竜の正体は今も土の中に眠ったままだったかもしれません。

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