ペレカニミムス Pelecanimimus

解説

ダチョウ恐竜類の大半には歯がありませんでしたが、このいっぷう変わったダチョウ恐竜は220本を超える歯をもっていました。

これらの歯には、食物を噛み切ることに適した細かいギザギザがありましたが、歯は水からプランクトンや藻類などの小さな食物をこし取るフィルターだった可能性もあります。

舌も厚く筋肉質で、水を口の外に押し出す際に役立ったかもしれません。

ペレカニミムスの腕は長く、3本の指で物をもつことができました。

体に羽毛が存在した可能性はありますが、骨格のあちこちに残っていた皮膚の印象化石にはその形跡がまったくみられません。

ペリカンのようなのど袋

ペレカニミムス最大の特徴は、のどの下の皮膚です。
この皮膚はよく伸び縮みし、使わないときはのどの下側にたくしこむことができました。
こうした仕組みは、今日のペリカンがもっているのど袋と同じです。

ペリカンのようなのど袋