リオプレウロドン Liopleurodon

名前の由来

なだらかな側面の歯

科名

プリオサウルス科

分類

爬虫綱、双弓亜綱、鰭竜類

生息地(発見地)

イギリス、フランス、ドイツ、ロシア

時代

1億6000万~1億5500万年前(ジュラ紀中期~ジュラ紀後期)

全長

約5〜7m

体重

約1〜1.7トン

食性

魚食

解説

リオプレウロドンは、ジュラ紀中期から後期にかけてヨーロッパの海を泳ぎ回っていた首長竜目の一種です。
その名は「なだらかな側面の歯」を意味し、当時の海域における食物連鎖の頂点にいた、巨大で獰猛な捕食者でした。

圧倒的な顎の力と狩りの秘密

リオプレウロドンは、頭部が大きく首が短いという、モササウルスにも似た体型を持つ首長竜でした。

モササウルスにも似た体型を持つ首長竜

モササウルスにも似た体型を持つ首長竜

強力な武器

最大の特徴は、列状の鋭い歯と強力な顎です。
この頑丈な顎を駆使して、岩石のように硬いアンモナイトを粉々に砕き、目についたものは同族の首長竜であろうとお構いなしに貪りついていたと考えられています。

驚異的な瞬発力

四肢の大きなヒレを使うことによって、ビール瓶のような体型にもかかわらず大きな推進力が得られていたことが実証されています。
優れた視力と嗅覚で獲物を見つけ、海中を高速で泳いで捕らえる、獰猛なハンターでした。

海中を高速で泳ぐ獰猛なハンター

海中を高速で泳ぐ獰猛なハンター

「史上最大」をめぐる論争と真のサイズ

リオプレウロドンの名前が一躍有名になったのは、BBCのドキュメンタリー番組『ウォーキング with ダイナソー』でした。

超巨大説

番組では、体長25m、体重150トンというシロナガスクジラに匹敵する超巨大生物として描かれました。

下方修正された真実

しかし、その後の研究が進んだ現在では、最大5m〜7mが適正体長と、大幅に下方修正されました。
発見された個体数が極めて少ないため確たる結論は出ていませんが、平均的な個体は10mには満たなかったとする学者もいます。

体長は下方修正されましたが、その攻撃性の高さ、強靭な顎、そして優れた五感から、同時代の海域における頂点捕食者であったという評価は変わりません。

生態とライバル

リオプレウロドンは、長らくジュラ紀の海を支配していましたが、後に現れたよく似た首長竜プリオサウルスが繁栄したと思われる時期から姿を消してしまいました。

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