プシッタコサウルス Psittacosaurus

名前の由来

オウムトカゲ

科名

プシッタコサウルス科

分類

爬虫綱、鳥盤類、周飾頭類

生息地(発見地)

中国、モンゴル、タイ

時代

約1億3000万~9960万年前(白亜紀前期)

全長

約2m

体重

約30〜100kg

食性

植物食

解説

トリケラトプスなどの「角竜」といえば巨大な角とフリルが特徴ですが、彼らの祖先に近いグループには、それらを持たない小型の恐竜がいました。
白亜紀前期のアジアで大繁栄した「プシッタコサウルス」です。

400体を超える大量の化石が発見されているこの恐竜は、研究データの多さでは恐竜界屈指の存在です。

「オウムトカゲ」の意味を持つ角竜の親戚

プシッタコサウルスという学名は、ギリシャ語で「オウム(Psittakos)」と「トカゲ(Sauros)」を組み合わせたもので、直訳すると「オウムトカゲ」となります。
その名の通り、頭部の先端にある鋭くカーブした「クチバシ」はオウムそのものでした。

頭部の先端にある鋭くカーブした「クチバシ」

頭部の先端にある鋭くカーブした「クチバシ」

角竜類との関係

頬の骨の突起やクチバシなど、角竜特有の特徴を持っています。
しかし、他の角竜が5本指であるのに対し彼らは「4本指」である点や、上顎の前方に歯がない点などから、トリケラトプスの直系の祖先というよりは、初期に枝分かれして独自に進化した「プシッタコサウルス科」に位置づけるのが一般的です。

恐竜の「色」と「毛」を特定!最新科学の発見

中国・遼寧省で発見された保存状態の良い化石の研究から、恐竜の色や皮膚に関する驚くべき事実が明らかになりました。

体色は「茶色の迷彩」

色素器官(メラノソーム)の解析により、彼らの体色は「茶色」ベースであったことが判明しています。

体色は「茶色」ベースだった

体色は「茶色」ベースだった

さらに、背中側が濃くお腹側が薄い「カウンターシェーディング」と呼ばれる配色になっていました。
これは太陽光による影を打ち消して立体感を消す、いわゆる「保護色(迷彩)」であり、肉食恐竜に見つかりにくいよう周囲に溶け込んでいました。

尻尾に生えた「剛毛」

さらに衝撃的だったのは、尻尾の背面にだけ「チューブ状の剛毛」が生えていたことです。

尻尾の背面にだけ「チューブ状の剛毛」が生えていた

尻尾の背面にだけ「チューブ状の剛毛」が生えていた

鳥の羽毛のようなフワフワしたものではなく、ヤマアラシの針やブラシのようなトゲ状の構造物でした。
防御用か、あるいは異性へのディスプレイ(飾り)だったと考えられています。

34匹の赤ちゃんを世話する「集団保育」

プシッタコサウルスは、非常に高い社会性を持っていたことでも知られています。
その証拠となるのが、1頭の成体と一緒に34体以上もの幼体が巣で折り重なるように保存された化石です。

恐竜版の幼稚園

体の大きさから考えて、1頭の親が一度にこれほどの数を産むのは困難です。
そのため、複数の親が産んだ子供を一箇所に集め、数頭の大人が交代で、あるいは代表して面倒を見る「集団保育(クレイシ)」を行っていたという説が有力視されています。

「集団保育」を行っていた

「集団保育」を行っていた

彼らは群れで協力して次世代を育んでいたのです。

哺乳類に食べられた?天敵との過酷な戦い

硬い植物を胃石ですり潰して食べる平和な植物食恐竜でしたが、その暮らしは危険と隣り合わせでした。

意外な天敵

彼らの天敵は肉食恐竜だけではありません。
当時の大型哺乳類「レペノマムス」の胃の中から、プシッタコサウルスの幼体の化石が発見されています。
「恐竜が哺乳類を支配していた」という常識を覆し、小型恐竜にとっては哺乳類もまた恐ろしい捕食者であったことを示す歴史的な発見でした。

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