トリケラトプス Triceratops 名前の由来 3本の角のある顔科名 ケラトプス科分類 双弓亜綱、鳥盤類、周飾頭類生息地(発見地) アメリカ、カナダ時代 約7000万~6600万年前(白亜紀後期)全長 約9m体重 約6〜12トン食性 植物食解説トリケラトプスは、かぶとのような頭を持つ人気の植物食恐竜です。 インパクトのある姿かたちで人気の高いトリケラトプスは、白亜紀後期の北米地域、つまりティラノサウルスと同時代、同地域に生息していた最大級の角竜類です。 最後まで生き残った恐竜のひとつで、ティラノサウルスの主食だった可能性も高いと考えられています。ティラノサウルスの主食だった可能性も高い「3本の角のある顔」を意味する名が示すように、鼻から太くて短い角が一本、眉の上から長い角が二本伸びています。後頭部には大きなえり飾りがあり、口の前方には分厚いくちばしが発達しています。えり飾りは頭骨全体の長さの半分を占め、その基部にはあごを動かす強力な筋肉が付着していた可能性があります。 あごの力は、植物食動物の中で史上最強だったと考えられています。歯は、植物を噛むときに自然に研がれて先端がノミのように鋭くなっており、擦り減っても新しい歯が出てきました。 トリケラトプスはあらゆる植物を食べることができ、彼らが食べた跡は、巨大な植木ばさみで刈り取ったように見えたでしょう。くちばしで摘み取った食べ物を裁断機のような奥歯で細かく切断していたと考えられています。 体の大きさがゾウ並みであることを考えると、周囲にある植物を手当たり次第に口に入れていたのでしょう。周囲にある植物を手当たり次第に口に入れていた重さ1トン近くにもなる大きな頭なので、ぐっと上に持ち上げることはまず不可能でした。 したがって、丈の高い植物は食べられなかったと考えられています。 頭の骨には空洞がほとんどなく、首の骨は互いにくっついて一本の短い棒のようになっていました。 これは頭が重すぎて首を自由に動かすことができなかったことを物語っています。 ちなみに、巨大な頭の中にあった脳は、小さめのミカンほどの大きさしかありませんでした。体の外観はサイに似ていましたが、頭が重すぎることもあり、サイのように速く走ることはできませんでした。 そのスピードはティラノサウルスよりも遅く、襲われたら、長大な角を振りかざして闘ったと考えられています。長大な角を振りかざして闘ったトリケラトプスの角とえり飾りトリケラトプスの角のうち、眉の上の2本は長さ1mを超すこともありました。 鼻の上にある1本はそれよりずっと短いです。えり飾りは求愛のディスプレイや、体温調節器官としても使われた可能性があります。トリケラトプスの角は骨でできており、頭骨の一部が伸びたものです。 トリケラトプスのえり飾りは、角竜としてはそれほど長くありませんが、つくりはとても頑丈で、表面は皮膚に覆われていました。生き残った者トリケラトプスは、ティラノサウルスのようにどう猛な獣脚類とともに、白亜紀の終末まで生き残っていました。 襲ってくる捕食者に対しては3本の角で立ち向い、えり飾りを盾のようにして、敵のかみつき攻撃から首を守りました。ティラノサウルスのようにどう猛な獣脚類とともに、白亜紀の終末まで生き残っていた。ティラノサウルスとの攻防戦防御力・攻撃力ともに高そうな外見を持つ植物食恐竜のトリケラトプスと、最強の肉食恐竜であるティラノサウルスが同じ時代、同じ地域にいたとなれば、両者の間で繰り広げられる大迫力の攻防戦を想像したくなるものです。 実際、そのようなイメージ図などもよく見かけますが、果たして「トリケラトプス対ティラノサウルス」のバトルはあったのでしょうか。現生の肉食動物を見ても、自分と同程度に体が大きく元気な動物を、力ずくで襲うことはまずありません。 反撃された場合のリスクが大きすぎます。 襲うのは、仕留められる確実性の高い相手、つまり群れの中にいる小さな子供や、病気またはケガで弱った個体などです。いくらティラノサウルスといえども、元気な大人のトリケラトプスに見境なく襲いかかったとは考えにくいところです。 角が脅威であるうえ、トリケラトプスは群れで行動していたため、そうそう派手なバトルはなかったようです。 PREV トロサウルス ドラコレックス NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています ランベオサウルス Lambeosaurus 分類鳥脚類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 メガプノサウルス Megapnosaurus 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代ジュラ紀 アフロベナトル Afrovenator 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代ジュラ紀 ローマレオサウルス Rhomaleosaurus 分類海の爬虫類 特徴肉食恐竜 時代ジュラ紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
トリケラトプスは、かぶとのような頭を持つ人気の植物食恐竜です。
インパクトのある姿かたちで人気の高いトリケラトプスは、白亜紀後期の北米地域、つまりティラノサウルスと同時代、同地域に生息していた最大級の角竜類です。
最後まで生き残った恐竜のひとつで、ティラノサウルスの主食だった可能性も高いと考えられています。
ティラノサウルスの主食だった可能性も高い
「3本の角のある顔」を意味する名が示すように、鼻から太くて短い角が一本、眉の上から長い角が二本伸びています。
後頭部には大きなえり飾りがあり、口の前方には分厚いくちばしが発達しています。
えり飾りは頭骨全体の長さの半分を占め、その基部にはあごを動かす強力な筋肉が付着していた可能性があります。
あごの力は、植物食動物の中で史上最強だったと考えられています。
歯は、植物を噛むときに自然に研がれて先端がノミのように鋭くなっており、擦り減っても新しい歯が出てきました。
トリケラトプスはあらゆる植物を食べることができ、彼らが食べた跡は、巨大な植木ばさみで刈り取ったように見えたでしょう。
くちばしで摘み取った食べ物を裁断機のような奥歯で細かく切断していたと考えられています。
体の大きさがゾウ並みであることを考えると、周囲にある植物を手当たり次第に口に入れていたのでしょう。
周囲にある植物を手当たり次第に口に入れていた
重さ1トン近くにもなる大きな頭なので、ぐっと上に持ち上げることはまず不可能でした。
したがって、丈の高い植物は食べられなかったと考えられています。
頭の骨には空洞がほとんどなく、首の骨は互いにくっついて一本の短い棒のようになっていました。
これは頭が重すぎて首を自由に動かすことができなかったことを物語っています。
ちなみに、巨大な頭の中にあった脳は、小さめのミカンほどの大きさしかありませんでした。
体の外観はサイに似ていましたが、頭が重すぎることもあり、サイのように速く走ることはできませんでした。
そのスピードはティラノサウルスよりも遅く、襲われたら、長大な角を振りかざして闘ったと考えられています。
長大な角を振りかざして闘った
トリケラトプスの角とえり飾り
トリケラトプスの角のうち、眉の上の2本は長さ1mを超すこともありました。
鼻の上にある1本はそれよりずっと短いです。
えり飾りは求愛のディスプレイや、体温調節器官としても使われた可能性があります。
トリケラトプスの角は骨でできており、頭骨の一部が伸びたものです。
トリケラトプスのえり飾りは、角竜としてはそれほど長くありませんが、つくりはとても頑丈で、表面は皮膚に覆われていました。
生き残った者
トリケラトプスは、ティラノサウルスのようにどう猛な獣脚類とともに、白亜紀の終末まで生き残っていました。
襲ってくる捕食者に対しては3本の角で立ち向い、えり飾りを盾のようにして、敵のかみつき攻撃から首を守りました。
ティラノサウルスのようにどう猛な獣脚類とともに、白亜紀の終末まで生き残っていた。
ティラノサウルスとの攻防戦
防御力・攻撃力ともに高そうな外見を持つ植物食恐竜のトリケラトプスと、最強の肉食恐竜であるティラノサウルスが同じ時代、同じ地域にいたとなれば、両者の間で繰り広げられる大迫力の攻防戦を想像したくなるものです。
実際、そのようなイメージ図などもよく見かけますが、果たして「トリケラトプス対ティラノサウルス」のバトルはあったのでしょうか。
現生の肉食動物を見ても、自分と同程度に体が大きく元気な動物を、力ずくで襲うことはまずありません。
反撃された場合のリスクが大きすぎます。
襲うのは、仕留められる確実性の高い相手、つまり群れの中にいる小さな子供や、病気またはケガで弱った個体などです。
いくらティラノサウルスといえども、元気な大人のトリケラトプスに見境なく襲いかかったとは考えにくいところです。
角が脅威であるうえ、トリケラトプスは群れで行動していたため、そうそう派手なバトルはなかったようです。