ステゴサウルス Stegosaurus

名前の由来

屋根をもつトカゲ

科名

ステゴサウルス科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、装盾類

生息地(発見地)

アメリカ、ポルトガル、マダカスカル

時代

約1億5500万~1億4500万年前(ジュラ紀後期)

全長

約9m

体重

約2.5~3.5トン

食性

植物食

解説

ステゴサウルスは、剣竜類の中で最大の恐竜です。

ステゴサウルスの仲間は、ジュラ紀後期には至る所で繁栄していたので、世界中からステゴサウルスの仲間の化石が見つかっています。

尾の先には4本の鋭く大きなとげが横に突き出していました。

ステゴサウルスは敵から走って逃れることはまったくできませんでしたが、尾を横に振り回し、積極的に応戦して、アロサウルスのような肉食恐竜から身を守ったと思われます。

前肢は短く、おしりの方が肩より高い位置にありました。

前肢は短く、おしりの方が肩より高い位置にあった。

前肢は短く、おしりの方が肩より高い位置にあった。

背中も盛り上がっていて、アーチ状の形をしていました。
骨板も付いていたため、実際の大きさよりも大きく見えていたと思われます。

重武装の恐竜

ステゴサウルスの仲間の大きな特徴は、背面に並んだ17枚の骨板です。

仲間の中には、骨板がもっと小さかったり、肩や尾にとげをもっているものもいます。

とげは防御に役立ったと考えられますが、骨板については色々な意見があり、まだよくわかっていません。

骨板は骨格の一部ではなく、皮膚にくっ付いていました。
背中に2列、互い違いに並んでおり、ケラチンで覆われていたと考えられています。

1870年代にステゴサウルスの化石が発見されたとき、骨板は背中を屋根のように覆っているのだと考えられていました。
名前の「屋根をもつトカゲ」はそこから来ています。

化石の発見から100年後、骨板の付き方もわかってきて、骨板から太陽熱を吸収したり、余分な熱を逃したりして、体温の調節をしているのだろうと考えられてきましたが、骨板を走る血管の数が少なく、たいした効果は期待できなかったようです。

骨板から太陽熱を吸収したり、余分な熱を逃したりして、体温の調節をしているのだろうと考えられてきた。

骨板から太陽熱を吸収したり、余分な熱を逃したりして、体温の調節をしているのだろうと考えられてきた。

骨板の縁は刃物のように鋭くなっていて、武器として用いられていました。

多くの恐竜学者は、骨板は派手な色や模様をしていて、仲間同士で見せ合うためのディスプ レイだったと考えています。

鎖かたびらを着た恐竜

ステゴサウルスの喉は無防備に見えますが、表面は鎖かたびらのように、100個以上のつぶ状の皮骨でびっしりと覆われ、非常に柔軟かつ強固な鎧で守られていました。
肉食恐竜が喉を狙って殺すことは難しかったはずです。

腰などの皮下にも細かい骨が埋まっており、尾の先のとげとともに防御に役立ったと考えられています。

こうして植物を食べた

ステゴサウルスは、小さな頭と長い鼻先をもっていました。

歯は小さく、口の奥だけにありました。

食べるときは、口の前にある鋭利なクチバシを草刈りバサミのように使って、地表に生えた背の低い植物を摘み取り、上あごと下あごの歯をこすり合わせて植物を噛み切ったり、細かく刻んだりしました。

おそらく頬には袋があり、摘み取った植物を噛む前に、いっとき溜めておくことができました。

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