チンデサウルス Chindesaurus

名前の由来

チンデ(先住民の言葉で「幽霊」や「悪魔」を意味する)のトカゲ

科名

ヘレラサウルス科

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

アメリカ

時代

約2億1200万年前(三畳紀後期)

全長

約2.4m

体重

約50kg

食性

肉食

解説

三畳紀の北アメリカ大陸。
現在の米国アリゾナ州にあるチンル層から、恐竜の進化と分布を知る上で非常に重要な化石が発見されました。

1984年に発見され、先住民の言葉で「幽霊」や「悪魔」を意味する名を与えられた恐竜、「チンデサウルス」です。
彼らは、本来南アメリカで繁栄していたはずの「ヘレラサウルス類」が、北半球にも進出していたことを示す決定的な証拠となりました。

「幽霊」の名を持つ北米の重要発見

名前の由来と発見

チンデサウルスという学名は、ナバホ族などの先住民の言葉で「幽霊」や「悪魔」を意味する「チンデ(Chinde)」に由来しています。
1984年、カリフォルニア大学のブライアン・スモール氏によって発見され、1995年に正式に記載されました。
その恐ろしげな名前とは裏腹に、彼らの化石は恐竜の移動の歴史を語る重要な手がかりです。

愛称は「ガーティ」

実はこの恐竜には、学名とは対照的な親しみやすい逸話があります。
発見当初、アメリカのマスコミはこの恐竜を、古典的なアニメーション映画『恐竜ガーティ』にちなんで「ガーティ」という愛称で呼びました。
ニュースを賑わせた彼らは、当時の注目の的だったのです。

南から北へ?北半球初のヘレラサウルス類

チンデサウルスは全長約2.4mの肉食恐竜ですが、その分類こそが最大の特徴です。

北半球への進出の証

彼らは、アルゼンチンなどで知られる初期の恐竜「ヘレラサウルス」の近縁種(ヘレラサウルス科)です。
ヘレラサウルス類の多くは南アメリカで発見されており、それまで北半球での発見例はありませんでした。
そのため、チンデサウルスは「北半球で発見された最初のヘレラサウルス類」として極めて重要な意義を持ちます。

生存と移動の謎

生息年代は約2億1200万年前(三畳紀後期)と推定されています。
これは南米のヘレラサウルス(約2億2000万年前)よりも新しい時代です。
このことから、南半球で誕生したヘレラサウルス類の一部が北上して北アメリカへ渡り、そこで生き残り続けていた可能性が示唆されています。
彼らは北米で見つかった恐竜としては、最古級の一つに数えられます。

長い脚とムチのような尾

その身体的特徴は、初期の恐竜たちと多くの共通点を持っています。

長い後肢

特に際立っているのが非常に長い後肢です。

短い胴体

長い脚に対し、胴体は比較的短く詰まった形をしていました。

ムチのようにしなやかで長い尾を持っていました。

南から北への恐竜の大移動を物語る、古代の証人チンデサウルス。
アリゾナの荒野で見つかった「幽霊」は、三畳紀の地球で恐竜たちがどのように広まっていったのか、そのダイナミックな歴史を私たちに伝えています。

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