メガロサウルス Megalosaurus 名前の由来 巨大なトカゲ科名 メガロサウルス科分類 双弓亜綱、竜盤類、獣脚類生息地(発見地) イギリス時代 約1億6600万年前(ジュラ紀中期)全長 約6〜9m体重 約1〜3トン食性 肉食解説恐竜がまだ「恐竜」として認知されていなかった時代。 イギリスで発見された巨大な骨は、かつて「巨人の骨」だと噂されていました。 それこそが、後に世界で初めて正式な学名を与えられ、恐竜研究の記念すべき第1号となった「メガロサウルス」です。ジュラ紀中期のイギリスに君臨していたこの肉食恐竜は、歴史的な知名度が抜群であるにもかかわらず、全身骨格がいまだに見つかっていない謎多き存在でもあります。1677年発見!「巨人の骨」から「世界初の恐竜」へメガロサウルスの化石に関する記録は非常に古く、1677年にはイギリスの博物学者ロバート・プロットによって大腿骨の図が描かれています。 当時は恐竜という概念がなかったため、この骨は人々の間で「巨人の大腿骨」として語り継がれていました。1824年、学名の誕生その後、1824年に地質学者ウィリアム・バックランドが下顎と歯の化石を研究し、「これは大型のトカゲのものに違いない」と結論づけました。 そこでギリシャ語で「巨大なトカゲ」を意味する「メガロサウルス」と命名。 これにより、「世界で初めて正式に学名がつけられた恐竜」として歴史にその名を刻むことになりました(イグアノドンの方が発見は早いとされますが、命名はメガロサウルスが先です)。ワニ型からゴジラ型へ?二転三転した復元図メガロサウルスは、その姿(復元図)が時代とともに劇的に変化してきた恐竜です。19世紀前半(ワニ型)命名当初は、コモドドラゴンのように四つん這いで地面を這う「巨大なトカゲ」としてイメージされていました。19世紀後半〜20世紀半ば(ゴジラ型)カンガルーのように立ち上がり、尻尾を引きずって歩くスタイルが定着しました。1964年以降(獣脚類型)「恐竜ルネサンス」を経て、現在は背骨を水平に保つスマートな姿に見直されています。「くずかご分類」の被害者?1億年生きたとされる謎メガロサウルスを語る上で欠かせないのが、「くずかご的分類群」としての歴史です。とりあえずメガロサウルスにしておこう初期の恐竜研究において、ヨーロッパ各地で見つかる「正体不明の肉食恐竜の化石」は、とりあえずメガロサウルスに分類されてしまう傾向がありました。 その結果、「ジュラ紀から白亜紀まで1億年以上も繁栄し、世界中に分布していた」という誤解が生じました。含まれていた別の恐竜たちかつてメガロサウルスとされた化石の中には、全く別の恐竜が混ざっていました。カルカロドントサウルス(白亜紀の大型獣脚類)ディロフォサウルス(トサカを持つ原始的な獣脚類)プラテオサウルス(肉食ですらない古竜脚類)現在は整理が進み、スピノサウルス科の祖先に近いグループ(メガロサウルス科)として再定義されています。全身骨格は未発見!ジュラ紀の頂点捕食者の実力その知名度とは裏腹に、確実な化石は全体の10%未満しか見つかっておらず、完全な全身骨格はいまだに発見されていません。凶暴なハンターの武器限られた化石(顎、歯、大腿骨など)からの推測では、全長約6〜9mの中型〜大型肉食恐竜だったと考えられています。 ティラノサウルスよりは小柄ですが、ジュラ紀中期のイギリスでは頂点捕食者でした。 後ろに湾曲した鋭い歯には「肉を切り裂く鋸歯(きょし)」があり、強力な顎とカギ爪を武器に狩りを行っていたことは間違いありません。肉を切り裂く鋸歯をもっていたこのページをシェアする PREV メトリアカントサウルス メガプノサウルス NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています パタゴティタン Patagotitan 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 クリオロフォサウルス Cryolophosaurus 分類獣脚類 特徴肉食恐竜羽毛恐竜 時代ジュラ紀 テスケロサウルス Thescelosaurus 分類鳥盤類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 ヒプシロフォドン Hypsilophodon 分類鳥脚類 特徴草食恐竜 時代白亜紀
解説
恐竜がまだ「恐竜」として認知されていなかった時代。
イギリスで発見された巨大な骨は、かつて「巨人の骨」だと噂されていました。
それこそが、後に世界で初めて正式な学名を与えられ、恐竜研究の記念すべき第1号となった「メガロサウルス」です。
ジュラ紀中期のイギリスに君臨していたこの肉食恐竜は、歴史的な知名度が抜群であるにもかかわらず、全身骨格がいまだに見つかっていない謎多き存在でもあります。
1677年発見!「巨人の骨」から「世界初の恐竜」へ
メガロサウルスの化石に関する記録は非常に古く、1677年にはイギリスの博物学者ロバート・プロットによって大腿骨の図が描かれています。
当時は恐竜という概念がなかったため、この骨は人々の間で「巨人の大腿骨」として語り継がれていました。
1824年、学名の誕生
その後、1824年に地質学者ウィリアム・バックランドが下顎と歯の化石を研究し、「これは大型のトカゲのものに違いない」と結論づけました。
そこでギリシャ語で「巨大なトカゲ」を意味する「メガロサウルス」と命名。
これにより、「世界で初めて正式に学名がつけられた恐竜」として歴史にその名を刻むことになりました(イグアノドンの方が発見は早いとされますが、命名はメガロサウルスが先です)。
ワニ型からゴジラ型へ?二転三転した復元図
メガロサウルスは、その姿(復元図)が時代とともに劇的に変化してきた恐竜です。
19世紀前半(ワニ型)
命名当初は、コモドドラゴンのように四つん這いで地面を這う「巨大なトカゲ」としてイメージされていました。
19世紀後半〜20世紀半ば(ゴジラ型)
カンガルーのように立ち上がり、尻尾を引きずって歩くスタイルが定着しました。
1964年以降(獣脚類型)
「恐竜ルネサンス」を経て、現在は背骨を水平に保つスマートな姿に見直されています。
「くずかご分類」の被害者?1億年生きたとされる謎
メガロサウルスを語る上で欠かせないのが、「くずかご的分類群」としての歴史です。
とりあえずメガロサウルスにしておこう
初期の恐竜研究において、ヨーロッパ各地で見つかる「正体不明の肉食恐竜の化石」は、とりあえずメガロサウルスに分類されてしまう傾向がありました。
その結果、「ジュラ紀から白亜紀まで1億年以上も繁栄し、世界中に分布していた」という誤解が生じました。
含まれていた別の恐竜たち
かつてメガロサウルスとされた化石の中には、全く別の恐竜が混ざっていました。
現在は整理が進み、スピノサウルス科の祖先に近いグループ(メガロサウルス科)として再定義されています。
全身骨格は未発見!ジュラ紀の頂点捕食者の実力
その知名度とは裏腹に、確実な化石は全体の10%未満しか見つかっておらず、完全な全身骨格はいまだに発見されていません。
凶暴なハンターの武器
限られた化石(顎、歯、大腿骨など)からの推測では、全長約6〜9mの中型〜大型肉食恐竜だったと考えられています。
ティラノサウルスよりは小柄ですが、ジュラ紀中期のイギリスでは頂点捕食者でした。
後ろに湾曲した鋭い歯には「肉を切り裂く鋸歯(きょし)」があり、強力な顎とカギ爪を武器に狩りを行っていたことは間違いありません。
肉を切り裂く鋸歯をもっていた