始祖鳥 Archaeopteryx

名前の由来

古代の翼

科名

アーケオプテリクス科

分類

鳥類、獣脚類

生息地(発見地)

ドイツ

時代

約1億5100万~1億4500万年前(ジュラ紀後期)

全長

約45cm

体重

約1kg

食性

肉食

解説

ジュラ紀後期に現れた始祖鳥は、一番初めの鳥類です。
しかし、くちばしには歯が生えていて、尾も長く、飛ぶための筋肉を支える竜骨が発達していなかったため、あまり飛ぶのは上手くなかったと考えられています。
実際、始祖鳥の骨格は翼のあった前肢が長いことを除けば、小型獣脚類の恐竜とそっくりでした。

化石を調べると、始祖鳥は羽軸から非対称に羽毛が出ている羽をもっていて、現在の鳥類とほぼ同じものでした。
また、飛ぶための筋肉は発達していませんでしたが、翼は飛翔能力をもっていました。
最近の研究では、翼の一部が黒かったことがわかっています。

始祖鳥は、その骨格から、飛ぶための強い筋肉はもっていなかったと考えられています。
また、華奢な骨格は翼のはばたきの力にも耐えられなかったようです。
そのため、主に滑空をしていたと考えられています。

主に滑空をしていたと考えられている

主に滑空をしていたと考えられている

尾は、現在の鳥類よりは獣脚類に近く、骨が通っていました。
そのため、尾は鳥類としては重くなりましたが、尾の両側に広がった羽毛は、滑空しているときに役立ちました。

前肢には3本の指があり、幹や枝、昆虫などの獲物を掴むことができました。

後肢には、3本の前を向いた指と1本の後ろ向きの短い指がありました。
ももは、今の鳥類よりも長く、獣脚類のように自由に動かすことができました。

始祖鳥は、あごの前半分には、たくさんの小さな鋭い歯をもっていました。
昆虫やトカゲなどの小動物を食べていたと考えられています。

あごの前半分に、たくさんの小さな鋭い歯をもっていた。

あごの前半分に、たくさんの小さな鋭い歯をもっていた。

始祖鳥の化石

始祖鳥の化石は、1861年に発見されました。
石灰岩の中でよく保存されていた化石には羽毛のあともあり、古生物学者は、爬虫類と鳥類をつなぐ「ミッシングリンク=失われた環」の証拠だと考えました。

しかし今では、始祖鳥は羽毛をもった獣脚類であり、鳥類は恐竜の生き残りなのだと考えられています。

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