ユーディモルフォドン Eudimorphodon

名前の由来

本当の二形の歯

科名

ユーディモルフォドン科

分類

爬虫綱、翼竜目

生息地(発見地)

イタリア

時代

約2億2000万年前(三畳紀後期)

全長

約1m

体重

約2~10kg

食性

魚など

解説

ユーディモルフォドンは、現在判明している中で最古の翼竜であり、羽ばたき飛行をする最初の脊椎動物です。

口は細長く、先端がやや尖っていて少し下向きになっており、海面の近くを泳いでいる魚を捕らえるのに向いた形状をしていました。
くちばしの前に長い牙のような歯を生やしており、滑りやすい魚を捕まえるのに適していました。
くちばしの奥には小さな歯がたくさん生えており、獲物を噛み砕くのに役立ちました。
また、多くの個体は魚のうろこを砕く際に歯がすり減ってしまったようで、噛みあう部分が平らになっていました。

口は細長く、海面近くを泳いでいる魚を捕らえるのに向いた形状をしていた。

口は細長く、海面近くを泳いでいる魚を捕らえるのに向いた形状をしていた。

カギ爪のある強力な後肢で、地上の獲物を捕らえることができました。
歩くときは、翼をたたんで4本足で歩いたと考えられています。

翼をたたんで4本足で歩いていた

翼をたたんで4本足で歩いていた

体は毛皮のような皮ふで覆われていました。
体の熱を逃がさないようにしていたと考えられています。
このことからも、翼竜の仲間は内温性の動物で、空を自由に飛びまわることができたと考えられます。

翼竜の翼は、前肢と長く伸びた第4指、そして後肢のももの間に皮膜が張られていました。
皮膜は、丈夫な繊維組織で強化されていました。
筋肉を使って、翼の形を変えることもできたようです。

4本の指のうち3本で物を掴むこともできました。
長く伸びた第4指は、翼の皮膜を支える支柱の役割をしていました。

長い尾をもち、その先にはダイヤモンド形の方向舵がついていました。
空中で素早く方向を変えるのに役立っていたと思われます。
後の時代の翼竜は尾が短く、方向舵もありませんでした。

長い尾にはダイヤモンド形の方向舵がついていた

長い尾にはダイヤモンド形の方向舵がついていた

魚の化石が、ユーディモルフォドンの化石と一緒に見つかっていることから、魚を食べていたと考えられています。
湖や海岸、さんご礁などで獲物をとっていたようです。

祖先は不明?

翼竜の仲間は、三畳紀にほとんど完成された姿で現れました。
最初に現れたユーディモルフォドンも、うまく空を飛ぶことができました。
翼竜には、空を飛ぶことができた祖先がいるはずですが、翼竜の仲間は骨格が細く弱いため、証拠となる祖先の化石はまだ見つかっていません。

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