インキシヴォサウルス Incisivosaurus

名前の由来

切歯のトカゲ

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

中国

時代

白亜紀前期

全長

約1m

体重

約6kg

食性

主に植物食

解説

中生代白亜紀前期の中国に生息していた「インキシヴォサウルス」は、鳥に似た姿を持つ小型恐竜です。

「オヴィラプトロサウルス類」の中で最も原始的な種類と考えられており、羽毛をまとっていたことが確実視されています。

げっ歯類のような「大きく突き出た前歯」

インキシヴォサウルスの外見における最大の特徴は、属名の由来にもなっているその口元です。

多くのオヴィラプトル類は進化の過程で歯を失い、鳥のような「クチバシ」を持っていますが、初期のメンバーであるインキシヴォサウルスにはまだ歯が残っていました。
中でも目を引くのが、ネズミやビーバーなどのげっ歯類のように大きく突き出た「ノミ型の前歯(切歯)」です。

植物食への適応を示す3種類の歯

彼らの口には、ノミ型の前歯だけでなく、場所によって異なる形の歯が生え揃っていました。

  • 前歯:ノミ型(げっ歯類のように大きく突き出ている)
  • 中程の歯:鉛筆型
  • 奥歯:木の葉型

これら3種類の歯は、すべて「硬い植物を噛み切ったりすり潰したりする」のに非常に適した構造をしていました。
このことから、彼らが肉食恐竜のグループである獣脚類でありながら、完全な植物食(または雑食)の生活を送っていたことが示されています。

進化の過程を紐解く重要な存在

現在までに発見されているインキシヴォサウルスの化石は、頭骨と下顎、頸椎の一部のみです。

しかし、その特徴的な頭骨と歯の構造は、肉食だった初期の獣脚類が「どのようにして植物食へと適応していったのか」を知る上で、古生物学において非常に重要な手がかりとなっています。

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