ノトサウルス Nothosaurus

名前の由来

南のトカゲ

科名

ノトサウルス科

分類

海の爬虫類、双弓亜綱、鰭竜類、偽竜目

生息地(発見地)

ヨーロッパ、北アフリカ、アジア、ロシア、中国

時代

約2億4000万~2億1000万年前(三畳紀後期)

全長

約1.2〜3.5m

体重

約90kg

食性

魚など

解説

ノトサウルスは、爬虫類の仲間で恐竜ではありません。
祖先は陸上で進化しましたが、再び海の生活に戻り、魚のように泳げるように進化したと考えられています。
しかし、エラはなく、呼吸は海面に出てしなければいけませんでした。

頭は長くて平たく、ワニのような形をおり、魚を捕らえるのに適していました。
長くて柔軟な強い首をもっており、頭を素早く左右に振って、長いあごで、通り過ぎる魚を捕まえていました。

  • 現在ではワニの仲間が同じようにして狩りをしています。

驚くほど長い牙は、獲物の魚を串刺しにしていたと考えられています。
口の中には多くの鋭い歯が生えており、口を閉じるとこの歯の一本一本が綺麗に噛み合う仕組みになっていました。

うろこは滑らかで、ワニよりはイルカの皮ふに似ています。
背中には、まだら模様があり、敵から見つかりにくいようにカムフラージュしていました。

後ろあしには水かきがありましたが、あまり泳ぎにむいておらず、強力な尻尾を使って泳いでいました。
一番大きな種類では、体の大部分を尻尾が占めていました。

また、陸上生物のような長い指と頑丈な爪ももっていおり、これらを使って泳ぐのはもちろん、歩いてもいたとも考えられています。

海岸での生活

ノトサウルスは、海岸で卵か赤ちゃんを産んだと考えられています。
多くの時間、岩場や渓辺でひなたぼっこをし、海で獲物を採っていたようです。

交尾は海中で行われたとされ、産卵は陸に上がって行っていたと言われています。
また、残された骨組織を研究したことによって、成体になるまでには約3年かかり、寿命は6年ほどであったことが分かっています。

プレシオサウルスの仲間ですが、浅い海で暮らしていたようで、テチス海の北岸だったところから化石が発見されています。

その他の特徴

通常、動物の鼻孔は頭部の先にあることが多いですが、ノトサウルスの鼻孔は目のすぐ近くにあります。
この特徴については、はっきりとした理由は分かっていません。

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