ギガントラプトル Gigantoraptor

巨大な体の真相

現在発見されているギガントラプトルの化石は、下顎や脊椎などごく部分的なものです。
しかし、これはまだ成長途中の子供の化石であったことが判明しました。
このことから、今後さらに巨大な成体の化石が見つかる可能性があり、古生物学者たちの注目を集めています。

この巨大な体にもかかわらず、ギガントラプトルの骨格は軽量なつくりでした。
そのため、体高ではティラノサウルスに迫るものの、動作は遥かに俊敏であったと推測されています。

動作は俊敏であったと推測されている

草食か、肉食か？食性論争

ギガントラプトルは、獣脚類でありながら歯のない硬いクチバシを持っていたため、その食性については大きな謎となっています。
当初は、その巨大な体から草食恐竜だと結論づけられていました。
しかし、大きく発達した前肢や鋭いかぎ爪は、草食恐竜の特徴とはそぐわないため、現在も議論が続いています。

歯のない硬いクチバシ、大きく発達した前肢や鋭いかぎ爪をもっていた。

姿形と発見の歴史

ギガントラプトルの化石は、日本のテレビ番組に出演していた中国の古生物学者、徐星によって発見されたというユニークなエピソードを持っています。
この発見は、オヴィラプトル科の進化や多様性を知る上で、非常に重要な手がかりとなっています。

また、ギガントラプトルは全身が羽毛に覆われていたと考えられていますが、確たる証拠がないため、その姿は依然として謎に包まれています。