シャントゥンゴサウルス Shantungosaurus

名前の由来

巨大な山東省のトカゲ

科名

ハドロサウルス科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類

生息地(発見地)

中国

時代

約7300万〜6600万年前(白亜紀後期)

全長

約15〜17m

体重

約16トン

食性

植物食

解説

シャントゥンゴサウルスは、白亜紀後期の中国に生息していた大型の植物食恐竜です。
カモノハシ竜と呼ばれるハドロサウルス科に属し、最大で全長約17m、体重約16トンに達したと推定されています。

その巨体は、知られている鳥盤類のなかでも最大級です。
幅広いカモノハシのような口先と頑丈なアゴを備えており、大量の植物を食べて暮らしていたと考えられています。

また、シャントゥンゴサウルスは二足歩行と四足歩行の両方が可能だったと考えられているほか、同じ地域からは大型肉食恐竜のズケンティラヌスや角竜のシノケラトプスなども発見されています。

シャントゥンゴサウルスの基本情報と名前の由来

シャントゥンゴサウルスは、白亜紀後期の中国に生息していたハドロサウルス科の恐竜です。
化石は、現在の中国・山東省で発見されました。

学名は「Shantungosaurus giganteus(シャントゥンゴサウルス・ギガンテウス)」です。
属名は発見地である山東省にちなみ、種小名の「giganteus」は「巨大な」という意味を持っています。
これらを合わせると「巨大な山東省のトカゲ」という意味になります。

全長は約15〜17mと推定されており、最大級の個体では体重が約16トンに達したと考えられています。
完全な全身骨格が確認されているわけではないため、正確な大きさには推定の幅がありますが、ハドロサウルス科のなかでも特に巨大な種類です。

また、二足歩行が可能な恐竜としても史上最大級の体格を持っていたと考えられています。

全長17mに達する巨大な体と特徴的な頭部

シャントゥンゴサウルスの最大の特徴は、ほかのハドロサウルス科の恐竜を上回る圧倒的な体の大きさです。
頭部から尾まで非常に大きな体を持ち、植物を食べる恐竜としては際立った体格を誇っていました。

約1.5mにもなる長い頭部

シャントゥンゴサウルスの頭部は非常に長く、約1.5mにも達したと推定されています。
幅広く平らな口先と厚みのあるアゴを持ち、カモノハシのくちばしを思わせる特徴的な形状をしていました。

幅広く平らな口先と厚みのあるアゴを持ち、カモノハシのくちばしを思わせる特徴的な形状をしていた。

幅広く平らな口先と厚みのあるアゴを持ち、カモノハシのくちばしを思わせる特徴的な形状をしていた。

こうした口先は、植物を効率よく取り込むための特徴だったと考えられています。
また、頑丈なアゴと発達した歯列を備えており、大量の植物を食べる生活を支えていました。

発達した背骨と長い尾

胴体は上下に厚みがあり、巨大な内臓や筋肉を支えられる頑丈な構造だったと考えられます。
また、背骨から尾にかけては骨の突起が高く発達しており、背中から尾にかけて大きく盛り上がった体つきをしていました。

背中から尾にかけて大きく盛り上がった体つきをしていた

背中から尾にかけて大きく盛り上がった体つきをしていた

ただし、こうした背骨の突起が生きていたときにどのような外見を形作っていたのかは、完全には分かっていません。
皮膚の下に筋肉などが発達していた可能性もあり、骨の形だけから背中の輪郭を正確に復元することは困難です。

さらに、長く力強い尾も特徴の一つです。
この尾は、巨大な体のバランスを保つ役割を果たしていたと考えられています。

長い尾は、巨大な体のバランスを保つ役割を果たしていたと考えられている。

長い尾は、巨大な体のバランスを保つ役割を果たしていたと考えられている。

シャントゥンゴサウルスは二足歩行と四足歩行ができた?

シャントゥンゴサウルスは、二本の後肢と四本の脚を使い分けることができたと考えられています。

二足歩行と四足歩行ができたと考えられている

二足歩行と四足歩行ができたと考えられている

普段は四足歩行で移動していたと推測されています。
全長15mを超える巨体を支えるには、発達した前肢と後肢を使って体重を分散させることが合理的だったのでしょう。

一方、ハドロサウルス科の恐竜には、二本の後肢だけで歩行したり走ったりできる種類も知られています。
シャントゥンゴサウルスも、状況に応じて二足歩行を行っていた可能性があります。

ただし、これほど巨大な体を持ちながら、実際にどの程度の速さで走れたのかは分かっていません。
特に成体と成長途中の個体では、体重や運動能力に違いがあったと考えられます。

巨大な体を支えた植物食と食事の特徴

シャントゥンゴサウルスは、植物を主食とする草食恐竜でした。
幅広い口先を利用して植物を効率よく取り込み、発達した歯列で細かくすり潰して食べていたと考えられています。

ハドロサウルス科の恐竜は、口の奥に多数の歯が並ぶ複雑な歯列を持っており、植物を細かく加工することに適していました。
シャントゥンゴサウルスも、こうした歯の特徴を利用して植物を食べていたと考えられます。

食べていた植物としては、葉や枝、シダ植物など、当時の環境に生育していたさまざまな種類が考えられます。

体重が10トンを大きく超えるほどの巨体を維持するには、膨大な量の植物を摂取する必要があったでしょう。
幅広い口先と発達した歯列は、こうした食生活を支えるための重要な特徴だったと考えられます。

大型肉食恐竜から身を守る方法

シャントゥンゴサウルスが生息していた白亜紀後期の中国には、大型の肉食恐竜も存在していました。

山東省の同じ地域からは、アジア最大級の肉食恐竜として知られるズケンティラヌスの化石も発見されています。
また、角竜の仲間であるシノケラトプスも同じ地域に生息していました。

シャントゥンゴサウルスには、アンキロサウルスのような装甲や、トリケラトプスのような大きな角はありませんでした。
しかし、全長15〜17m、体重約16トンという巨体そのものが、肉食恐竜にとって大きな脅威だったと考えられます。

巨体そのものが肉食恐竜にとって大きな脅威だった

巨体そのものが肉食恐竜にとって大きな脅威だった

発達した後肢や長い尾も、身を守る際に役立った可能性があります。
特に成体であれば、肉食恐竜に簡単に倒される相手ではなかったでしょう。

また、ハドロサウルス科の恐竜には、群れで生活していたと考えられる種類もいます。
シャントゥンゴサウルスについても、複数の個体が集まって生活していた可能性が考えられますが、具体的な群れの規模や行動については、まだ分かっていません。

ズケンゴサウルスやフアシアオサウルスとの関係

シャントゥンゴサウルスの化石が発見された中国・山東省では、ほかにも大型ハドロサウルス類の化石が見つかっています。
そのなかには、シャントゥンゴサウルスとの関係が議論されている恐竜もいます。

ズケンゴサウルスはシャントゥンゴサウルスと同じ恐竜?

その一つが、全長約17mと推定されたズケンゴサウルスです。
しかし、後の研究によって、ズケンゴサウルスは独立した恐竜ではなく、シャントゥンゴサウルスの大型個体である可能性が指摘されています。

フアシアオサウルスとの違い

さらに、全長約19mと推定されたフアシアオサウルスについても、シャントゥンゴサウルスとの関係が議論されています。

ただし、フアシアオサウルスは前肢が非常に短いという特徴を持っており、シャントゥンゴサウルスとは生活様式が異なっていた可能性もあります。
そのため、同じ種類の恐竜だったのか、それとも別の属として区別すべきなのかについては、慎重な検討が必要です。

きょうのクイズ

正解でコイン1枚

巨大な体を持つシャントゥンゴサウルスは、どのような歩き方ができたと考えられている?

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