ハドロサウルス Hadrosaurus 名前の由来 頑丈なトカゲ科名 ハドロサウルス科分類 双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類生息地(発見地) アメリカ時代 約8000万〜7400万年前(白亜紀後期)全長 約7m体重 約3〜4トン食性 植物食解説「恐竜」といえばティラノサウルスやトリケラトプスが有名ですが、アメリカにおける恐竜研究の歴史を語る上で、絶対に避けて通れない「始祖」とも言える存在がいます。 「ハドロサウルス」です。白亜紀後期の北米大陸に生息していたこの植物食恐竜は、アメリカで最初に命名された恐竜であり、数多のカモノハシ竜たちを束ねるハドロサウルス科の長(タイプ種)として君臨しています。アメリカ恐竜史の原点!1858年の歴史的発見ハドロサウルスという学名は、ギリシャ語で「頑丈なトカゲ」を意味します。 その歴史は非常に古く、最初の化石発見は1838年。 その後、本格的な研究を経て1858年に正式に命名されました。恐竜研究の黎明期を支えた存在これはアメリカ合衆国において、学術的に命名された「恐竜第1号」という記念碑的な出来事でした。 世界的に見ても、イグアノドンやメガロサウルスといった初期の研究対象に次ぐ、極めて重要な存在として位置づけられています。アパラチア大陸の住人当時の北米大陸は「西部内陸海路」によって東西に分断されていました。 多くの有名恐竜が西側(ララミディア大陸)から発見される中、ハドロサウルスは東側の「アパラチア大陸(現在のニュージャージー州付近)」に生息していました。 東側の恐竜相を知るための貴重な手がかりとなっています。「長」なのに姿が不明?頭骨が見つからないミステリーハドロサウルス科という巨大グループの名前の由来となり、その「長」を務めるハドロサウルスですが、皮肉なことにその姿は不明な点が多く残されています。決定的なパーツの欠如最大の理由は、発見されている化石の少なさです。 特に種を特定する上で最も重要な「頭骨」の完全な化石が見つかっていません。 そのため、正確な分類や詳細な姿の復元は、近縁種(グリポサウルスやクリトサウルスなど)からの推測に頼らざるを得ないのが現状です。推定される姿と生態体長全長7m超と推定。食性カモのような平らなクチバシ(ダックビル)と無数の歯で、硬い植物をすり潰して食べていた。運動能力普段は四足歩行だが、敵から逃げる際は二本足で走ることができた。トサカエドモントサウルスに似ているとされるが、トサカがあった可能性も指摘されている。ミイラ化石「ダコタ」と皮膚の謎ハドロサウルス類の研究において特筆すべき点は、皮膚の印象化石や「ミイラ化石」が多く発見されていることです。ウロコ状の皮膚有名なのが「ダコタ」と呼ばれるミイラ化した標本です。 生前の皮膚の状態が生々しく残されており、彼らが羽毛を持たず、トカゲのようなウロコ状の皮膚をしていたことが分かっています。 ただし、このダコタがハドロサウルス本人のものかは断定されていません。絶滅を生き延びた?K/Pg境界の謎ハドロサウルスは、恐竜時代の終わりを告げる「K-Pg境界(約6600万年前の大量絶滅)」まで生き延びていた可能性があります。 一部の説では、アラモサウルスなどのように絶滅イベントを乗り越えて新生代初期(暁新世)まで生存したのではないかとも考えられていますが、確実な証拠は見つかっておらず、真相は闇の中です。 PREV パラサウロロフス ニッポノサウルス NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています ファブロサウルス Fabrosaurus 分類鳥盤類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 プエルタサウルス Puertasaurus 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 ガーゴイレオサウルス Gargoyleosaurus 分類装盾類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 ピロラプトル Pyroraptor 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代白亜紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
「恐竜」といえばティラノサウルスやトリケラトプスが有名ですが、アメリカにおける恐竜研究の歴史を語る上で、絶対に避けて通れない「始祖」とも言える存在がいます。
「ハドロサウルス」です。
白亜紀後期の北米大陸に生息していたこの植物食恐竜は、アメリカで最初に命名された恐竜であり、数多のカモノハシ竜たちを束ねるハドロサウルス科の長(タイプ種)として君臨しています。
アメリカ恐竜史の原点!1858年の歴史的発見
ハドロサウルスという学名は、ギリシャ語で「頑丈なトカゲ」を意味します。
その歴史は非常に古く、最初の化石発見は1838年。
その後、本格的な研究を経て1858年に正式に命名されました。
恐竜研究の黎明期を支えた存在
これはアメリカ合衆国において、学術的に命名された「恐竜第1号」という記念碑的な出来事でした。
世界的に見ても、イグアノドンやメガロサウルスといった初期の研究対象に次ぐ、極めて重要な存在として位置づけられています。
アパラチア大陸の住人
当時の北米大陸は「西部内陸海路」によって東西に分断されていました。
多くの有名恐竜が西側(ララミディア大陸)から発見される中、ハドロサウルスは東側の「アパラチア大陸(現在のニュージャージー州付近)」に生息していました。
東側の恐竜相を知るための貴重な手がかりとなっています。
「長」なのに姿が不明?頭骨が見つからないミステリー
ハドロサウルス科という巨大グループの名前の由来となり、その「長」を務めるハドロサウルスですが、皮肉なことにその姿は不明な点が多く残されています。
決定的なパーツの欠如
最大の理由は、発見されている化石の少なさです。
特に種を特定する上で最も重要な「頭骨」の完全な化石が見つかっていません。
そのため、正確な分類や詳細な姿の復元は、近縁種(グリポサウルスやクリトサウルスなど)からの推測に頼らざるを得ないのが現状です。
推定される姿と生態
体長
全長7m超と推定。
食性
カモのような平らなクチバシ(ダックビル)と無数の歯で、硬い植物をすり潰して食べていた。
運動能力
普段は四足歩行だが、敵から逃げる際は二本足で走ることができた。
トサカ
エドモントサウルスに似ているとされるが、トサカがあった可能性も指摘されている。
ミイラ化石「ダコタ」と皮膚の謎
ハドロサウルス類の研究において特筆すべき点は、皮膚の印象化石や「ミイラ化石」が多く発見されていることです。
ウロコ状の皮膚
有名なのが「ダコタ」と呼ばれるミイラ化した標本です。
生前の皮膚の状態が生々しく残されており、彼らが羽毛を持たず、トカゲのようなウロコ状の皮膚をしていたことが分かっています。
ただし、このダコタがハドロサウルス本人のものかは断定されていません。
絶滅を生き延びた?K/Pg境界の謎
ハドロサウルスは、恐竜時代の終わりを告げる「K-Pg境界(約6600万年前の大量絶滅)」まで生き延びていた可能性があります。
一部の説では、アラモサウルスなどのように絶滅イベントを乗り越えて新生代初期(暁新世)まで生存したのではないかとも考えられていますが、確実な証拠は見つかっておらず、真相は闇の中です。