ドロマエオサウルス Dromaeosaurus 名前の由来 走るトカゲ科名 ドロマエオサウルス科分類 双弓亜綱、竜盤類、獣脚類生息地(発見地) アメリカ、カナダ時代 約7650万〜7480万年前(白亜紀後期)全長 約2m体重 約15kg食性 肉食解説映画『ジュラシック・パーク』で有名になった「ラプトル(ドロマエオサウルス科)」たち。 敏捷な動きと鋭いカギ爪がトレードマークですが、そのファミリーネームの由来となった元祖とも言える恐竜には、他のラプトルにはない凶暴でユニークな特徴がありました。それは「骨をも砕く驚異的な顎の力」です。ヴェロキラプトルやデイノニクスの親戚でありながら、切り裂くよりも「噛み砕く」ことに特化した異端のハンター「ドロマエオサウルス」を紹介します。「アルバータ州の走るトカゲ」:発見と命名ドロマエオサウルスが生息していたのは、白亜紀後期(約7600万年前)の北アメリカ大陸です。 1914年、恐竜化石の聖地カナダ・アルバータ州で、伝説的な古生物学者バーナム・ブラウンによって発見されました。ファミリーの始祖1922年、「アルバータ州の走るトカゲ」を意味する「ドロマエオサウルス・アルバーテンシス」と命名されました。 これが後にヴェロキラプトルなどを含む一大グループ「ドロマエオサウルス科」の基準となる記念すべき瞬間でした。 ※現在、科学的に有効な種は最初の模式種「ドロマエオサウルス・アルバーテンシス」のみとされています。カギ爪よりも「顎」頼み?ラプトル界のパワーファイター全長約2mの小型獣脚類のドロマエオサウルスが、他のラプトルたちと決定的に異なるのは、その「頭骨」と「顎」です。ヴェロキラプトルの3倍の咬合力ヴェロキラプトルが細長い頭骨を持つのに対し、ドロマエオサウルスは短く頑丈な頭骨を持っていました。 2005年の研究によると、その噛む力(咬合力)はなんとヴェロキラプトルの3倍近くもあったと推定されています。 これは同サイズの恐竜としては驚異的な数値です。「切り裂く」のではなく「砕く」歯も厚みがあり、大きく粗い形状をしていました。 多くのラプトル類が足のカギ爪で獲物を切り裂いて弱らせる戦法をとったのに対し、彼らは「強力な顎で獲物に噛みつき、骨ごと砕いて絶命させる」というパワフルな狩りをしていた可能性が高いのです。白亜紀のオオカミか、ハイエナか?この強力な顎と高い知能から、彼らの生態については2つの有力な説があります。白亜紀のオオカミ説脳の容積が大きく、視覚や嗅覚が優れていたことから、高い知能を持つ「白亜紀のオオカミ」としばしば形容されます。 フィクションでは群れで狩りをする姿が描かれますが、化石からは組織的な「群れ」の決定的証拠は見つかっていません。骨を噛み砕くハイエナ説化石の歯が激しく摩耗していることから、死肉を漁る「腐肉食(スカベンジャー)」にも適応していたという説です。 現代のハイエナのように、他の肉食恐竜が食べ残した死骸の骨を噛み砕き、骨髄などの栄養を摂取していた可能性があります。 PREV ナノティラヌス トロオドン NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています トロサウルス Torosaurus 分類周飾頭類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 マラアプニサウルス Maraapunisaurus 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 ガリミムス Gallimimus 分類獣脚類 特徴雑食恐竜 時代白亜紀 ブラキオサウルス Brachiosaurus 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
映画『ジュラシック・パーク』で有名になった「ラプトル(ドロマエオサウルス科)」たち。
敏捷な動きと鋭いカギ爪がトレードマークですが、そのファミリーネームの由来となった元祖とも言える恐竜には、他のラプトルにはない凶暴でユニークな特徴がありました。
それは「骨をも砕く驚異的な顎の力」です。
ヴェロキラプトルやデイノニクスの親戚でありながら、切り裂くよりも「噛み砕く」ことに特化した異端のハンター「ドロマエオサウルス」を紹介します。
「アルバータ州の走るトカゲ」:発見と命名
ドロマエオサウルスが生息していたのは、白亜紀後期(約7600万年前)の北アメリカ大陸です。
1914年、恐竜化石の聖地カナダ・アルバータ州で、伝説的な古生物学者バーナム・ブラウンによって発見されました。
ファミリーの始祖
1922年、「アルバータ州の走るトカゲ」を意味する「ドロマエオサウルス・アルバーテンシス」と命名されました。
これが後にヴェロキラプトルなどを含む一大グループ「ドロマエオサウルス科」の基準となる記念すべき瞬間でした。
※現在、科学的に有効な種は最初の模式種「ドロマエオサウルス・アルバーテンシス」のみとされています。
カギ爪よりも「顎」頼み?ラプトル界のパワーファイター
全長約2mの小型獣脚類のドロマエオサウルスが、他のラプトルたちと決定的に異なるのは、その「頭骨」と「顎」です。
ヴェロキラプトルの3倍の咬合力
ヴェロキラプトルが細長い頭骨を持つのに対し、ドロマエオサウルスは短く頑丈な頭骨を持っていました。
2005年の研究によると、その噛む力(咬合力)はなんとヴェロキラプトルの3倍近くもあったと推定されています。
これは同サイズの恐竜としては驚異的な数値です。
「切り裂く」のではなく「砕く」
歯も厚みがあり、大きく粗い形状をしていました。
多くのラプトル類が足のカギ爪で獲物を切り裂いて弱らせる戦法をとったのに対し、彼らは「強力な顎で獲物に噛みつき、骨ごと砕いて絶命させる」というパワフルな狩りをしていた可能性が高いのです。
白亜紀のオオカミか、ハイエナか?
この強力な顎と高い知能から、彼らの生態については2つの有力な説があります。
白亜紀のオオカミ説
脳の容積が大きく、視覚や嗅覚が優れていたことから、高い知能を持つ「白亜紀のオオカミ」としばしば形容されます。
フィクションでは群れで狩りをする姿が描かれますが、化石からは組織的な「群れ」の決定的証拠は見つかっていません。
骨を噛み砕くハイエナ説
化石の歯が激しく摩耗していることから、死肉を漁る「腐肉食(スカベンジャー)」にも適応していたという説です。
現代のハイエナのように、他の肉食恐竜が食べ残した死骸の骨を噛み砕き、骨髄などの栄養を摂取していた可能性があります。