ディプロドクス Diplodocus 名前の由来 二又の梁科名 ディプロドクス科分類 双弓亜綱、竜盤類、竜脚形類生息地(発見地) アメリカ時代 約1億5400万〜1億5200万年前(ジュラ紀後期)全長 約20〜35m体重 約10〜30トン食性 植物食解説恐竜時代の絶頂期であるジュラ紀後期(約1億5000万年前)。 北アメリカ大陸の平原には、全長20m、あるいは30mを超える巨大な恐竜たちが群れをなして闊歩していました。その中でも、ひときわ長く、洗練されたスマートな体型で知られる竜脚形類が「ディプロドクス」です。かつて鉄鋼王アンドリュー・カーネギーがその巨大さに惚れ込み、世界中にレプリカを寄贈したことで「世界で最も有名な恐竜」の一つとなりました。鉄鋼王が愛した「二又の梁」:名前と発見「二又の梁」の由来ディプロドクスという学名は、ギリシャ語で「二又の梁(はり)」を意味します。 尾の骨の下側にある骨(血道弓)が独特な「Y字型(二又)」をしており、これが長く重い尾を支え、血管を保護していたことに由来します。カーネギーと世界への普及1878年にオスニエル・C・マーシュによって命名されましたが、彼らを有名にしたのは実業家アンドリュー・カーネギーです。 彼は巨大な恐竜を発見するという野望のもと発掘を支援し、見事な全身骨格(ディプロドクス・カルネギィ)を発見。 そのレプリカを大英博物館など世界中に寄贈したことで、ディプロドクスは「完全な巨大恐竜」として世界的なアイコンとなりました。スマートで長大な「橋」のような体驚異的な全長と軽さ最大の特徴は、地面と平行に長く伸びた首と尾です。地面と平行に長く伸びた首と尾全長は20〜35mにも達しますが、骨の内部が空洞で軽量化されていたため、体重は推定10〜30トンと驚くほど軽量でした。 重厚な戦車というより、機能美を追求した「吊り橋」のような構造をしていたのです。異常に長い尾尾の骨(尾椎)は80個にも達し、先端は鞭のように細くなっていました。尾の先端は鞭のように細くなっていた首はブラキオサウルスのように持ち上げる構造ではなく、掃除機のように左右に動かして地面の植物を効率よく食べていました。 また、背中にはイグアナのようなトゲ状の装飾が一列に並んでいたことが分かっています。究極の武器?「音速のムチ」論争の真相衝撃波で攻撃?かつて、ディプロドクスの長く細い尾は、高速で振り回すことで先端が音速(マッハ1)を超え、衝撃波(ソニックブーム)を発生させる武器だったという説が有名になりました。 「パチン!」という爆音で敵を威嚇したり、直接叩きつけたりするチート級の武器だと考えられていたのです。最新研究による「待った」しかし2022年のシミュレーション研究により、「音速の衝撃には耐えられず骨折してしまう」ことが判明しました。 実際の最高速度は時速約120km程度と結論づけられています。 とはいえ、時速100km超の巨大な鞭が直撃すれば肉食恐竜もただでは済みません。 音速ではなくとも、依然として強力な物理兵器であったことに変わりはありません。セイスモサウルスの消失と巨大化の極致かつて「歩くだけで地震が起きる」と言われた史上最大の恐竜「セイスモサウルス(地震トカゲ)」。 全長33m超とされるこの恐竜は、近年の研究で「ディプロドクスの成長しきった超大型個体」であることが判明しました。現在は「ディプロドクス・ハルロム」として統合されています。 かつてのスター恐竜の名は消えましたが、これによりディプロドクスは名実ともに「史上最大級の陸生脊椎動物」の称号を手にすることになったのです。 PREV トゥリアサウルス ティタノサウルス NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています ファシャグナトゥス Huaxiagnathus 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代白亜紀 シュノサウルス Shunosaurus 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 スティギモロク Stygimoloch 分類周飾頭類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 プテラノドン Pteranodon 分類空の爬虫類 特徴肉食恐竜 時代白亜紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
恐竜時代の絶頂期であるジュラ紀後期(約1億5000万年前)。
北アメリカ大陸の平原には、全長20m、あるいは30mを超える巨大な恐竜たちが群れをなして闊歩していました。
その中でも、ひときわ長く、洗練されたスマートな体型で知られる竜脚形類が「ディプロドクス」です。
かつて鉄鋼王アンドリュー・カーネギーがその巨大さに惚れ込み、世界中にレプリカを寄贈したことで「世界で最も有名な恐竜」の一つとなりました。
鉄鋼王が愛した「二又の梁」:名前と発見
「二又の梁」の由来
ディプロドクスという学名は、ギリシャ語で「二又の梁(はり)」を意味します。
尾の骨の下側にある骨(血道弓)が独特な「Y字型(二又)」をしており、これが長く重い尾を支え、血管を保護していたことに由来します。
カーネギーと世界への普及
1878年にオスニエル・C・マーシュによって命名されましたが、彼らを有名にしたのは実業家アンドリュー・カーネギーです。
彼は巨大な恐竜を発見するという野望のもと発掘を支援し、見事な全身骨格(ディプロドクス・カルネギィ)を発見。
そのレプリカを大英博物館など世界中に寄贈したことで、ディプロドクスは「完全な巨大恐竜」として世界的なアイコンとなりました。
スマートで長大な「橋」のような体
驚異的な全長と軽さ
最大の特徴は、地面と平行に長く伸びた首と尾です。
地面と平行に長く伸びた首と尾
全長は20〜35mにも達しますが、骨の内部が空洞で軽量化されていたため、体重は推定10〜30トンと驚くほど軽量でした。
重厚な戦車というより、機能美を追求した「吊り橋」のような構造をしていたのです。
異常に長い尾
尾の骨(尾椎)は80個にも達し、先端は鞭のように細くなっていました。
尾の先端は鞭のように細くなっていた
首はブラキオサウルスのように持ち上げる構造ではなく、掃除機のように左右に動かして地面の植物を効率よく食べていました。
また、背中にはイグアナのようなトゲ状の装飾が一列に並んでいたことが分かっています。
究極の武器?「音速のムチ」論争の真相
衝撃波で攻撃?
かつて、ディプロドクスの長く細い尾は、高速で振り回すことで先端が音速(マッハ1)を超え、衝撃波(ソニックブーム)を発生させる武器だったという説が有名になりました。
「パチン!」という爆音で敵を威嚇したり、直接叩きつけたりするチート級の武器だと考えられていたのです。
最新研究による「待った」
しかし2022年のシミュレーション研究により、「音速の衝撃には耐えられず骨折してしまう」ことが判明しました。
実際の最高速度は時速約120km程度と結論づけられています。
とはいえ、時速100km超の巨大な鞭が直撃すれば肉食恐竜もただでは済みません。
音速ではなくとも、依然として強力な物理兵器であったことに変わりはありません。
セイスモサウルスの消失と巨大化の極致
かつて「歩くだけで地震が起きる」と言われた史上最大の恐竜「セイスモサウルス(地震トカゲ)」。
全長33m超とされるこの恐竜は、近年の研究で「ディプロドクスの成長しきった超大型個体」であることが判明しました。
現在は「ディプロドクス・ハルロム」として統合されています。
かつてのスター恐竜の名は消えましたが、これによりディプロドクスは名実ともに「史上最大級の陸生脊椎動物」の称号を手にすることになったのです。