マイプ Maip

名前の由来

現地の伝説に登場する悪霊「マイプ」

科名

メガラプトル科

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

アルゼンチン

時代

約7000万年前(白亜紀後期)

全長

約9m

体重

約5トン

食性

肉食

解説

マイプは、アルゼンチンのパタゴニア地域で発見された新種の肉食恐竜です。

獣脚類に属し、白亜紀後期(約7000万年前)に生息していたことが分かっています。

マイプ・マクロソラックスの「マイプ」は、現地パタゴニア地方に伝わる、冷たい風で人を凍え死にさせる悪霊の名前で、「マクロ」は「大きな」、「ソラックス」は「胴体」を意味しています。

特徴

生きていた時の姿は推定で全長9~10メートル、体重は5トンと、これまでに発見されたメガラプトル類としては最大級で、恐竜絶滅直前に南米で生態系の頂点に君臨した「最後の王者」だった可能性があります。

胴体の幅が骨から約1.2メートルと推定され、がっしりした体つきをしていたとみられています。

前肢に鋭く湾曲した長さ約40センチの2本のかぎ爪をもっており、強力な後肢と軽量でスリムな体型は獲物を素早く追いかけるのに適していました。

細長い頭に数多くの歯を持っていたと考えられていますが、マイプの頭部はまだ見つかっておらず、調査は今後も継続されるそうです。

化石の発見について

マイプの化石は、国立科学博物館(東京)とアルゼンチン国立自然科学博物館の研究者によって2020年3月に発掘されました。
このとき見つかったのは背骨や肋骨などの一部の骨で、骨の形や骨密度などの特徴から新種と判断されました。

チームの真鍋真・科博副館長は「マイプの発見などから白亜紀最末期の南半球では、メガラプトル類が最大級の肉食恐竜になり、食物連鎖の頂点にいたことが分かってきた」と話しています。

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