ミンミ Minmi

名前の由来

ミンミ交差点(発見された場所近くの名所)に由来

科名

アンキロサウルス科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、装盾類

生息地(発見地)

オーストラリア

時代

約1億1900万〜1億1300万円前(白亜紀前期)

全長

約2〜3m

体重

約300kg

食性

植物食

解説

白亜紀前期のオーストラリア大陸には、北半球のアンキロサウルスとは異なる独自の進化を遂げた「生きた戦車」が生息していました。
長年、その代表格として親しまれてきたのが「ミンミ」です。

お腹まで装甲で覆われた「フルアーマー」な姿で知られるミンミですが、実は近年の研究で、これまで「完璧なミンミ」だと思われていた化石が「別の恐竜」であったことが判明しました。

お腹まで守る「フルアーマー」の特徴

かつて「ミンミ」として紹介されていた恐竜(現在は主にクンバラサウルスとされる)の最大の特徴は、その徹底した防御システムです。
通常の鎧竜は腹部が弱点ですが、彼らはこの常識を覆しました。

腹部の装甲

背中だけでなく、お腹の皮膚にも六角形の骨質の装甲(小さな骨の粒)がびっしりと埋め込まれていました。

骨のまぶた

喉を守る骨に加え、骨でできた「まぶた(眼瞼骨)」まで備えていました。

俊足

全長2〜3mと小型で、ガチガチの重装備にも関わらず、足の構造から非常に軽快に動けたと考えられています。

まさに「弱点のないフルアーマー」でしたが、この特徴を持つ完璧な化石は、実はミンミのものではなかったのです。

衝撃の真実:図鑑のミンミは「クンバラサウルス」だった

長年、ミンミは「保存状態の良い全身骨格が見つかっている恐竜」として有名でした。
しかし、2015年の再研究により、2つの異なる恐竜が混同されていたことが判明しました。

本物の「ミンミ」(1964年記載)

最初にミンミとして記載された化石は、実は背骨や肋骨などが一部見つかっただけの非常に断片的なものでした。
本物のミンミについて分かっているのは、背骨の横に「パラヴェーテブラ」という補強用の骨板を持っていたことくらいで、顔や全身の鎧の配置などの詳細は実はよく分かっていません。

新種「クンバラサウルス」(2015年記載)

一方で、私たちが図鑑などで見てきた「全身の鎧が残る完璧なミンミ」のモデルは、1989年に発見された別の標本でした。
骨格の特徴が異なるため、この標本にはオーストラリア先住民の言葉で「盾」を意味する「クンバラサウルス」という新しい学名が与えられました。

つまり、「お腹まで鎧がある完全な姿」は、正確にはクンバラサウルスの特徴だったのです。

タイムカプセル!胃の内容物まで残るクンバラサウルス

「元・完全なミンミ」ことクンバラサウルスは、太古の情報を閉じ込めたタイムカプセルとも呼べる驚異的な化石です。

最後の晩餐

胃があった場所から、噛み砕かれたシダ植物、種子、果実などの化石が見つかっており、具体的な食生活が判明しています。

脳の構造

頭骨が完璧に残っていたため、CTスキャンにより脳や内耳、複雑な鼻腔の構造までもが明らかになりました。

名前の由来とゴンドワナ大陸の独自進化

「ミンミ」の由来

可愛らしい名前は、発見地近くの「ミンミ交差点」に由来します。
地層名「ミンミ部層」にもその名が残っており、南半球で最初に報告された記念碑的な鎧竜です。

ゴンドワナ大陸独自のグループ

ミンミやクンバラサウルスは、アンキロサウルス科ともノドサウルス科とも異なる独自の特徴(肩の骨が細長い、恥骨が残っている等の原始的な点)を持っています。
近年、南極のアンタークトペルタやチリのステゴウロスなど、南半球(ゴンドワナ大陸)からユニークな鎧竜が次々と発見されており、彼らもまた、隔絶された大陸で独自の進化を遂げたグループの一員であると考えられています。

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