パタゴティタン Patagotitan

名前の由来

パタゴニアの巨人

科名

ティタノサウルス科

分類

双弓亜綱、竜盤類、竜脚形類

生息地(発見地)

アルゼンチン

時代

約1億年前(白亜紀前期)

全長

約31〜37m

体重

約50〜70トン

食性

植物食

解説

パタゴティタンは、白亜紀前期(約1億年前)にアルゼンチンのパタゴニア地方に生息していた、史上最大級の竜脚形類です。
その名は「パタゴニアの巨人」を意味し、2017年に新属新種として正式に命名されました。
その発見は、巨大恐竜の研究において新たな時代を告げるものとなりました。

驚異のサイズと確かな化石記録

パタゴティタンは、全長が31mから最大37m、体重は50トンから70トンに達すると推定されています。

衝撃的な発見

2012年に牧場労働者によって化石が発見され、その後の大規模な調査で、6体分・150点もの化石が採集されました。

巨大な骨

見つかった化石には、大腿骨だけで2.4mに達するものがあり、胴椎も史上最大の恐竜アルゼンチノサウルスの標本よりもやや大きかったことが判明しています。

推定の信頼性

驚異的な大きさの推定値には、尾の長さを過大に見積もった可能性から31m程とする説もありますが、非常に状態の良い化石がいくつか見つかっているため、そのサイズには高い信憑性があるとされています。

系統

アルゼンチノサウルスと同じロンコサウリア(ティタノサウルス類)に分類されています。

生態と捕食者との関係

パタゴティタンの化石が、同じ場所から複数体見つかったことは、その生態を考察する上で重要な手がかりとなっています。

群れでの生活

同じ場所で複数体の骨が見つかったことから、生前は群れで生活していたと考えられています。
発掘された6個体は、乾季の時期に命を落としたのではないかと推測されていますが、川で溺れて流されたという説も存在します。

捕食者

化石が産出した層からは、全長12メートルの大型獣脚類ティラノティタンの化石も見つかっており、両種が捕食者と被食者の関係にあったのではないかと考えられています。

世界を巡る巨人

現在、全長37mの復元骨格がニューヨークのアメリカ自然史博物館やシカゴのフィールド自然史博物館で展示されており、史上最大級の恐竜の骨格として世界中の人々の目玉となっています。
パタゴティタンは、その良好な化石記録によって、史上最大の恐竜たちの姿を正確に現代に伝える、非常に重要な存在なのです。

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