プラコドゥス Placodus

名前の由来

平らな歯

分類

爬虫綱、鰭竜類、板歯目

生息地(発見地)

ドイツ、オランダ、ポーランド、フランス、イスラエル、中国

時代

三畳紀中期

全長

約2〜3m

食性

魚食(貝等)

解説

中生代前半のヨーロッパやアジアの海には、非常にユニークな歯を持つ海生爬虫類が生息していました。
「プラコドゥス」です。

「板歯類(ばんしるい)」と呼ばれるグループに属する彼らは、その名の通り「平らな歯」を武器に、硬い獲物をバリバリと噛み砕いていたと考えられています。

「平らな歯」の名の通り!強力な顎と2種類の歯

プラコドゥスの最大の特徴は、学名の由来(平らな歯)ともなった口の中の構造です。
彼らは役割の異なる2種類の歯と、強力な筋肉を持っていました。

役割分担された「歯」

前歯(3対)

口の先端に、ほぼ水平に突き出た「ヘラ状」の歯が並んでいます。
これは岩に張り付いた貝を剥がしたり、砂の中の獲物を掘り起こしたりするのに使われました。

奥歯(6対)

口の奥には、「円盤状」の頑丈な歯が並んでいました。

硬い貝殻を噛み砕く

頭部の大きな筋肉が生み出す強力な咬合力(噛む力)で、奥にある円盤状の歯を使い、硬い貝殻などをバリバリと噛み砕いて食べていたようです。

※ただし、骨格がジュゴンなどの海牛類に似ていることから、海草や海藻を食べていたとする「植物食説」や、突き出た前歯で魚を捕らえていたとする説もあります。

ウミイグアナに似た姿?重い骨と水中生活

全長は2〜3mほど。
その容姿は現在のウミイグアナによく似ており、5本の指の間には水掻きがありました。

潜水を助ける「重い骨」

特徴的なのは、胴体の骨が非常に頑丈で「重く」つくられている点です。
これは、水中で浮きすぎないようにする「重り(バラスト)」の役割や、水圧や外敵から内臓を保護する役割を果たしていました。

陸にも上がれるスイマー

基本的には長い尾と体をくねらせて泳ぐ水中生活者でしたが、四肢の構造から、完全に水だけで生活していたわけではないようです。
食事や産卵、あるいは休息のために、海岸などの陸上に上がることもあったと考えられています。

カメのような仲間もいる「板歯類」の中で最も軽装

プラコドゥスが属する「板歯類」の仲間には、プラコケリスやプセフォデルマのように、カメのような甲羅を持つ重装備の種が多く存在します。

最も軽装な部類

それらに比べると、プラコドゥスは「最も軽装な部類」に入ります。
甲羅はありませんが、背骨に沿って一列の皮骨板(トゲ状の突起)が並んでおり、これが敵から身を守る最低限の防御となっていました。

なお、見た目はウミイグアナに似ていますが、系統的に祖先というわけではありません。
分類上はプレシオサウルスなどの首長竜に近い存在であったとされています。

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