リャオニンゴサウルス Liaoningosaurus

名前の由来

遼寧(地名)のトカゲ

科名

ノドサウルス科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、装盾類

生息地(発見地)

中国

時代

白亜紀前期

全長

約31〜34cm

食性

魚食

解説

白亜紀前期の中国・遼寧省。
保存状態の良い化石が数多く見つかる「熱河層群(ねっかそうぐん)」から、これまでの常識を覆す奇妙な恐竜が発見されました。
「リャオニンゴサウルス」です。

「遼寧のトカゲ」を意味するこの恐竜は、アンキロサウルス類(鎧竜)の仲間ですが、「水中生活」や「魚食性」といった、他の仲間には見られない驚くべき特徴を持っています。

手のひらサイズ!見つかったのは「赤ちゃん」の化石

現在までに発見されているリャオニンゴサウルスの化石には、ある共通点があります。

全長わずか30cm

見つかっている化石は全長31〜34cmほどしかありません。
背骨の癒合が進んでいないことなどから、これらは成体(大人)ではなく「赤ちゃん(幼体)」の化石であると考えられています(近縁種であるチュアンキロンの幼体とする説もあります)。
しかし、この小さな体には、進化の不思議が凝縮されていました。

背中ではなく「お腹」を守る鎧の謎

一般的な鎧竜(アンキロサウルスなど)は、ティラノサウルスなどの外敵から身を守るため、背中に頑丈な装甲を発達させています。
ところが、リャオニンゴサウルスは真逆の進化を遂げていました。

弱点であるはずの腹部を防御

彼らは背中よりも、むしろ「腹面(お腹)」に頑丈な装甲が発達していました。
通常の鎧竜なら弱点となるお腹を、なぜ重点的に守る必要があったのか?その理由は、彼らのライフスタイルに隠されていました。

定説を覆す!「水中生活」と「魚食性」

お腹の鎧の謎を解く鍵は、彼らが陸上ではなく水中で暮らしていたことにあります。

カメのような水中生活

骨格の股関節の構造や、四肢にある長い爪などの特徴から、リャオニンゴサウルスはまるでカメのように「水中生活」をしていた可能性が高いことが判明しました。
謎だった「お腹の鎧」は、泳いでいる際に下からの攻撃を防ぐため、あるいは水底の岩で腹部を傷つけないための適応だったと考えられます。

鎧竜は草食だけじゃない?

さらに衝撃的だったのは、その腹部から「大量の魚の化石」が見つかったことです。
それまで「鎧竜類はすべて植物食」というのが定説でしたが、この発見により、彼ら(少なくとも幼体)は魚を食べる肉食、あるいは雑食であったことが証明されました。
水中でカメのように泳ぎ回り、鋭い爪やクチバシで魚を捕食していたのでしょう。

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