エラフロサウルス Elaphrosaurus

俊足の身体と独自の進化

エラフロサウルスの首、胴体、尾は細長く、骨は中空だったため、非常に軽い作りでした。
体重はおよそ200kgと現代のライオン1頭分ほどでしたが、この体格から、ジュラ紀の恐竜の中では最も速く走ったのではないかと言われています。

当初、その細身の体形などから北半球のオルニトミムス類（ダチョウ恐竜）の仲間だと思われていました。
しかし、現在では、ケラトサウルスやカルノタウルスといった南半球に生息していた獣脚類の仲間だったと考えられています。
このことは、エラフロサウルスが独自の進化を遂げた存在であることを示唆しています。

謎に包まれた全体像

エラフロサウルスの化石は発見されているものの、頭骨は一切見つかっていません。
そのため、その全体像は多くの謎に包まれています。
ケラトサウルスの一種だったという説から、彼のように鼻先にトゲが備わっていた可能性も指摘されていますが、確かなことはわかっていません。

エラフロサウルスは、その軽さと俊足でジュラ紀を駆け抜けた、謎に満ちた恐竜なのです。