インドスクス Indosuchus Raptorius

名前の由来

インドのワニ

科名

アベリサウルス科

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

インド

時代

7000万〜6600万年前(白亜紀後期)

全長

約6〜8m

体重

約1.2トン

食性

肉食

解説

インドスクスは、白亜紀後期(マーストリヒチアン期、およそ7000万年前から6600万年前)のインドに生息していた大型の肉食恐竜です。

その化石はインドのマドヤ・プラデーシュ州で発見されており、属名は発見地にちなんで「インドのワニ」を意味しています。

生態とサイズ:インド生態系の頂点捕食者

インドスクスは、分類学上「アベリサウルス科」に属しています。
二足歩行を行う獣脚類であり、その全長は約6〜8mと推定されています。

当時のインドを支配したハンター

その堂々たる体格から、当時のインドの生態系においては、他の生物を襲う上位の捕食者として君臨していたと考えられています。

部分的な化石から読み解く身体的特徴

インドスクスの化石は、現在までに3体分の部分的な頭骨しか発見されていません。
しかし、これらの限られた標本から、いくつかの際立った身体的特徴が判明しています。

独特な形状の頭骨

幅が狭い

頭骨全体の形状は幅が狭くなっています。

平坦な頂部

頭のてっぺん(頂部)は平らな形をしていました。

小さな鼻孔

他の肉食恐竜と比較すると、鼻の穴(鼻孔)が小さめであるという特徴を持っています。

獲物を切り裂く「顎」と「歯」

捕食者としての能力を如実に物語るのが、その強力な顎と歯です。

がっしりした下顎

非常に頑丈な下顎を持っていました。

鋭い歯

並んでいる歯は比較的短めですが、ギザギザのついた先細りの鋭い形状(ノコギリ歯)をしていました。

これらは獲物の肉を切り裂くのに適した構造であり、インドスクスが強力な肉食恐竜であったことは疑いようがありません。

分類の変遷:ティラノサウルス科からアベリサウルス科へ

長らく続いた分類の謎

発見当初、インドスクスはその分類が謎に包まれていました。
頭骨しか見つかっていなかったため得られる情報が限られており、長い間その正体は不明瞭なままだったのです。
当初の研究では、以下のグループに属するのではないかと考えられていました。

カルノタウルスの発見による解明

しかしその後、カルノタウルスなど他のアベリサウルス科の恐竜が発見され、研究が進んだことで詳細な比較が可能となりました。
その結果、現在ではアベリサウルス科の一員としての系統的な位置が明らかとなっています。

研究の課題:なぜ詳細が分からないのか

インドスクスは生物学的にも進化の過程を知る上で貴重な恐竜ですが、残念ながら研究はあまり進んでいません。

その背景には、化石の産出地であるインドの治安的な問題などが関係しています。
他のインド産の恐竜と同様に、詳細な現地調査や研究を進めることが困難な状況が続いており、全貌の解明にはまだ時間がかかると見られています。

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