マイアサウラ Maiasaura 名前の由来 良い母親トカゲ科名 ハドロサウルス科分類 双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類生息地(発見地) アメリカ時代 約8000万~7400万年前(白亜紀後期)全長 約9m体重 約3トン食性 植物食解説映画『ジュラシック・パーク』の博士のモデルとなった古生物学者ジョン・R・ホーナー。 彼が1979年に世界を驚愕させる発見をしました。 それは、「恐竜が子育てをしていた」という決定的な証拠です。その主役となった恐竜が、白亜紀後期の北米に生息した「マイアサウラ」です。学名は「良い母親トカゲ」を意味し、親子愛の象徴として知られていますが、近年の研究ではその子育ての実態に新たな議論も巻き起こっています。「慈母」の誕生:1979年モンタナ州の奇跡物語はアメリカ・モンタナ州のツーメディスン累層(約7670万年前)から始まります。 ホーナー博士らは、そこでカモノハシ竜の新種化石と共に、直径約2mのクレーター状のくぼみを発見しました。巣の中に残された子供たちそれは間違いなく恐竜の「巣」であり、中には卵の殻や赤ちゃんの骨、周囲には成長段階の異なる子供たちの化石が残されていました。 それまでの「産みっぱなし(放任主義)」という常識を覆し、「親が巣に留まり子供の面倒を見ていた」ことが証明されたのです。この発見に敬意を表し、学名はギリシャ語で「良い母親トカゲ」、中国語では「慈母龍」と名付けられました。「エッグマウンテン」での集団生活と1万頭の群れ発見地は後に「エッグマウンテン(卵の山)」と呼ばれ、彼らが高度な社会性を持っていたことが判明しています。巨大な繁殖コロニー無数の巣は互いに約7m(親の全長分)の間隔を空けて整然と配置されていました。 彼らは毎年同じ場所に戻り、ペンギンのように巨大な「集団営巣地(コロニー)」を作って協力して繁殖していたのです。1万頭のボーンベッドまた、近くからは推定1万頭が一度に死んで堆積した「ボーンベッド」も見つかっています。 災害で全滅した痕跡と考えられ、彼らが現代のヌーのように数万頭規模の巨大な群れで移動・生活していたことを物語っています。巨大な群れで移動・生活していた給餌はしていなかった?子育て説への科学的異論「良い母親」の名の由来となった「子育て(特に給餌)」ですが、近年その証拠に対し慎重な見方が出ています。給餌説の根拠:すり減った歯当初、巣の中の歩けないほど幼い赤ちゃんの歯に「すり減った跡(摩耗)」があることから、「親が餌を運んで食べさせていた」と推測されました。最新研究による反論しかし、近年の研究で以下の疑問点が提示されています。孵化前の摩耗卵の中の胚からも歯の摩耗が見つかっており、給餌の証拠にならない(歯ぎしり等の可能性)。踏み砕かれた殻親が殻を取り除いていないのは、鳥類の子育てとしては不自然。死骸説発見された幼体は、何らかの理由で死んで腐肉食性昆虫に食べられた「死骸」の可能性がある。口移しなどの給餌をしていたかは不明ですが、集団で巣を守り、ある程度まで群れで子供を保護していたことは、状況証拠からほぼ確実視されています。驚異的な成長スピードとカモノハシ竜の特徴エッグマウンテンからは、卵から大人まであらゆる成長段階の化石が見つかっています。爆発的な成長孵化時は50cm未満ですが、生後1年で3mを超え、7〜8年で大人のサイズ(9m、3トン)に達しました。 この成長速度は現在の爬虫類より遥かに速く、恐竜が温血動物のように高い代謝を持っていた証拠とされています。植物食のスペシャリスト彼らは「デンタルバッテリー」と呼ばれる数百本の歯を持ち、硬い植物をすり潰して食べていました。 PREV ムッタブラサウルス ヘテロドントサウルス NEXT この恐竜を見た人はこんな恐竜も見ています オリクトドロメウス Oryctodromeus 分類鳥脚類 特徴草食恐竜 時代白亜紀 ダケントルルス Dacentrurus 分類装盾類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 ダスプレトサウルス Daspletosaurus 分類獣脚類 特徴肉食恐竜 時代白亜紀 アパトサウルス Apatosaurus 分類竜脚形類 特徴草食恐竜 時代ジュラ紀 スポンサーリンク スポンサーリンク
解説
映画『ジュラシック・パーク』の博士のモデルとなった古生物学者ジョン・R・ホーナー。
彼が1979年に世界を驚愕させる発見をしました。
それは、「恐竜が子育てをしていた」という決定的な証拠です。
その主役となった恐竜が、白亜紀後期の北米に生息した「マイアサウラ」です。
学名は「良い母親トカゲ」を意味し、親子愛の象徴として知られていますが、近年の研究ではその子育ての実態に新たな議論も巻き起こっています。
「慈母」の誕生:1979年モンタナ州の奇跡
物語はアメリカ・モンタナ州のツーメディスン累層(約7670万年前)から始まります。
ホーナー博士らは、そこでカモノハシ竜の新種化石と共に、直径約2mのクレーター状のくぼみを発見しました。
巣の中に残された子供たち
それは間違いなく恐竜の「巣」であり、中には卵の殻や赤ちゃんの骨、周囲には成長段階の異なる子供たちの化石が残されていました。
それまでの「産みっぱなし(放任主義)」という常識を覆し、「親が巣に留まり子供の面倒を見ていた」ことが証明されたのです。
この発見に敬意を表し、学名はギリシャ語で「良い母親トカゲ」、中国語では「慈母龍」と名付けられました。
「エッグマウンテン」での集団生活と1万頭の群れ
発見地は後に「エッグマウンテン(卵の山)」と呼ばれ、彼らが高度な社会性を持っていたことが判明しています。
巨大な繁殖コロニー
無数の巣は互いに約7m(親の全長分)の間隔を空けて整然と配置されていました。
彼らは毎年同じ場所に戻り、ペンギンのように巨大な「集団営巣地(コロニー)」を作って協力して繁殖していたのです。
1万頭のボーンベッド
また、近くからは推定1万頭が一度に死んで堆積した「ボーンベッド」も見つかっています。
災害で全滅した痕跡と考えられ、彼らが現代のヌーのように数万頭規模の巨大な群れで移動・生活していたことを物語っています。
巨大な群れで移動・生活していた
給餌はしていなかった?子育て説への科学的異論
「良い母親」の名の由来となった「子育て(特に給餌)」ですが、近年その証拠に対し慎重な見方が出ています。
給餌説の根拠:すり減った歯
当初、巣の中の歩けないほど幼い赤ちゃんの歯に「すり減った跡(摩耗)」があることから、「親が餌を運んで食べさせていた」と推測されました。
最新研究による反論
しかし、近年の研究で以下の疑問点が提示されています。
孵化前の摩耗
卵の中の胚からも歯の摩耗が見つかっており、給餌の証拠にならない(歯ぎしり等の可能性)。
踏み砕かれた殻
親が殻を取り除いていないのは、鳥類の子育てとしては不自然。
死骸説
発見された幼体は、何らかの理由で死んで腐肉食性昆虫に食べられた「死骸」の可能性がある。
口移しなどの給餌をしていたかは不明ですが、集団で巣を守り、ある程度まで群れで子供を保護していたことは、状況証拠からほぼ確実視されています。
驚異的な成長スピードとカモノハシ竜の特徴
エッグマウンテンからは、卵から大人まであらゆる成長段階の化石が見つかっています。
爆発的な成長
孵化時は50cm未満ですが、生後1年で3mを超え、7〜8年で大人のサイズ(9m、3トン)に達しました。
この成長速度は現在の爬虫類より遥かに速く、恐竜が温血動物のように高い代謝を持っていた証拠とされています。
植物食のスペシャリスト
彼らは「デンタルバッテリー」と呼ばれる数百本の歯を持ち、硬い植物をすり潰して食べていました。