コンプソグナトゥス Compsognathus

名前の由来

可憐なあご

科名

コンプソグナトゥス科

分類

双弓亜綱、竜盤類、獣脚類

生息地(発見地)

ドイツ、フランス

時代

約1億5100万~1億4500万年前(ジュラ紀後期)

全長

約1m

体重

約3kg

食性

肉食

解説

恐竜というと、巨大な植物食恐竜やティラノサウルスのような大きな肉食恐竜が思い浮かびますが、実際には、大きな恐竜ばかりではなく、小さな種もたくさんいました。

コンプソグナトゥスは、もっとも小さな恐竜のひとつで、ニワトリくらいの大きさしかありませんでした。
現在の鳥類のように、小動物を獲物にしたり、死肉をあさったりしていたと考えられています。

小動物を活発に狩っていたと考えられており、実際、ある化石の胃の部分には丸飲みされたトカゲの骨格が収まっていました。

コンプソグナトゥスはほっそりとした体で、体重も軽く、素早い動きで獲物を追いかけていたようです。
中国で見つかった、よく似た恐竜の化石に羽毛のあとがあったことから、コンプソグナトゥスも羽毛をもっていたのかもしれません。

他の獣脚類と同じように3本の指のつま先で立っていました。
細長い脚で軽快に走り、獲物に襲いかかりました。

3本の指のつま先で立っていた

3本の指のつま先で立っていた

前脚は短かったですが、大きな爪があり、獲物を強力につかみとりました。

前脚には大きな爪があった

前脚には大きな爪があった

発見された化石の手には2本の指しかありませんでしたが、実際は3本あったものが壊れて失われた可能性があります。

体長のかなりの部分を尾が占めており、走るときには尾でバランスをとっていました。

体長のかなりの部分を尾が占めていた

体長のかなりの部分を尾が占めていた

細長く軽い頭骨は、昆虫や小動物を獲物にしていた小型の肉食恐竜の特徴です。
鋭い歯をもっていましたが、頑丈な歯というわけではありませんでした。

歯は小さく、獲物を取り押さえるのに適していましたが、大きな獣脚類のように切り裂いたりはできませんでした。

歯は小さく、獲物を取り押さえるのに適していた。

歯は小さく、獲物を取り押さえるのに適していた。

目はよく、獲物を見つけるのにも、敵を見つけるのにも役立ちました。
コンプソグナトゥスは、ハンターであると同時に、より大きな肉食恐竜から狙われる獲物でもありました。

コンプソグナトゥスは、コエルロサウルス類という恐竜の仲間で、アロサウルスなどと同時代のジュラ紀に栄えていました。
コエルロサウルス類はやがて、デイノニクスやベロキラプトル、さらにはティラノサウルス類へと進化していきました。

コンプソグナトゥスの化石は、最古の鳥類であるアーケオプテリクスや、翼竜のランフォリンクスやプテロダクティルスと同じ地層から発見されました。
これらはともに、熱帯の干潟のような環境に生息していたと考えられています。

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