始祖鳥 Archaeopteryx

名前の由来

古代の翼

科名

アーケオプテリクス科

分類

鳥類、獣脚類

生息地(発見地)

ドイツ

時代

約1億5100万~1億4500万年前(ジュラ紀後期)

全長

約45cm

体重

約1kg

食性

肉食

解説

始祖鳥は、一般に広く知られている名前ですが、学名であるアーケオプテリクスがより正確です。
この名は「古代の翼」を意味し、その名の通り、恐竜と鳥類を結びつける非常に重要な存在として認識されています。

学名アーケオプテリクスは、1864年にフランスの博物学者ジョルジュ・キュヴィエによって名付けられました。

ミッシングリンクの衝撃と科学的見解

1861年にドイツで化石が発見された当初、始祖鳥は恐竜と関係があるとは考えられていませんでした。
しかし、その後の研究で、始祖鳥が持つ鋭い歯や翼の3本指といった獣脚類の特徴と、空洞の骨や羽毛、翼といった鳥類の特徴を併せ持っていることが判明しました。

獣脚類の特徴と鳥類の特徴を併せ持っていることが判明した

獣脚類の特徴と鳥類の特徴を併せ持っていることが判明した

この発見は、古生物学者たちに爬虫類と鳥類をつなぐ「ミッシングリンク(失われた環)」の証拠だと考えさせました。
現在では、始祖鳥は羽毛を持った獣脚類の一種であり、鳥類は恐竜の生き残りであるという見方が主流となっています。

特徴的な身体構造と飛行能力

始祖鳥は、鳥類に分類されながらも、その骨格は小型獣脚類の恐竜とそっくりでした。
後肢には、3本の前を向いた指と1本の後ろ向きの短い指があり、現在の鳥類よりも長い太ももで、獣脚類のように自由に動かすことができました。

しかし、飛ぶための筋肉を支える竜骨が未発達だったため、飛ぶのは上手くなかったと考えられています。
華奢な骨格は、翼のはばたきに耐えられず、主に滑空をしていたと推測されています。

主に滑空をしていたと考えられている

主に滑空をしていたと考えられている

その尾は、骨が通っていたため重かったのですが、両側に広がった羽毛が滑空する際に役立っていました。
化石を調べると、始祖鳥の羽毛は現在の鳥類と同じように非対称な羽軸を持つことがわかっています。

食性

始祖鳥の口には、たくさんの小さな鋭い歯が生えており、昆虫やトカゲなどの小動物を食べていたと考えられています。

たくさんの小さな鋭い歯が生えていた

たくさんの小さな鋭い歯が生えていた

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