ランベオサウルス Lambeosaurus

名前の由来

ランベ(人名)のトカゲ

科名

ハドロサウルス科

分類

双弓亜綱、鳥盤類、鳥脚類

生息地(発見地)

アメリカ、カナダ

時代

約7700万〜7500万年前(白亜紀後期)

全長

約10〜12.5m

体重

約1〜3トン

食性

植物食

解説

白亜紀後期の北アメリカ大陸。
ティラノサウルス類と同じ時代に、水辺や森林で大繁栄していたのが「カモノハシ竜(ハドロサウルス類)」です。
その中でも最大級の巨体と、ユニークな頭部を持つのが「ランベオサウルス」です。

彼らの最大の特徴は、まるで「斧」と「ポニーテール」が合体したような奇妙なトサカにあります。

「斧」と「ポニーテール」を持つトサカの秘密

ランベオサウルスを見分ける最大のポイントは、頭の上にそびえ立つ複雑な形状の「トサカ」です。

複雑な形状の「トサカ」が特徴

複雑な形状の「トサカ」が特徴

近縁のコリトサウルスが扇形のトサカを持つのに対し、彼らのトサカは「二段構え」の構造をしていました。

前方の斧

頑丈なトサカが前方へ突き出し、まるで斧が埋め込まれているような形。

後方のポニーテール

後頭部から後ろへ向かって、一本のトゲが伸びている。

空洞が生み出す「音」のコミュニケーション

このトサカは単なる飾りではありません。
内部は空洞になっており、鼻の穴から続く2本の空気の通り道がありました。
彼らはここに空気を送ることで、管楽器のように独特の鳴き声を響かせることができたと考えられています。
この音を使って、仲間と会話したり、危険を知らせ合ったりしていたのでしょう。

トサカの形はバラバラ?性別や成長で変わる見た目

ランベオサウルスの研究において、長年学者たちを悩ませたのが「個体によるトサカの形の違い」です。

  • 巨大な「斧とポニーテール」を持つ個体
  • トサカ全体が小ぶりな個体
  • 後ろの突起がなく丸っこい個体
  • ほとんどトサカがない個体

かつてはこれらが別種だと考えられていましたが、現在では「性別(オス・メス)」や「成長段階」による違いだと判明しています。
立派なトサカは成熟したオスの特徴であり、メスや子供は形が異なっていました。
見た目が違うということは、性別や年齢によって「鳴き声」も使い分けていた可能性があります。

全長17m説も!北米最大級のカモノハシ竜

ランベオサウルスは、カモノハシ竜の中でも最大級の大きさを誇ります。

堂々たる巨躯と食性

一般的な全長は10〜12.5mですが、最大級の個体では17mに達したとする説もあります。
口先には「幅の狭いクチバシ」を持っており、植物を選り好みして食べていました。
皮膚は多角形の突起を持つ薄いウロコで覆われていたことが分かっています。

俊足で逃げる巨人

足跡化石の研究から、彼らは群れを作り、普段は四足歩行で移動していたことが分かっています。

普段は四足歩行で移動していた

普段は四足歩行で移動していた

しかし、いざとなれば二本足で走ることも可能でした。
その速度はかなり速く、同地域の凶暴な肉食恐竜「ゴルゴサウルス」に襲われても、その健脚で逃げ切ることができたと考えられています。

名前は「ランベ氏のトカゲ」:発見のドラマ

最後に、名前の由来について紹介します。
学名「ランベオサウルス」は、カナダの著名な古生物学者ローレンス・ランベに由来します。
1923年、彼の功績に敬意を表してウィリアム・パークによって命名されました。

実は、最初の化石を発見したのはランベ本人でしたが、当初は「ステファノサウルス」という別の恐竜として記載されていました。
後の研究で新種と判明し、改めて発見者の名を冠して生まれ変わったという経緯があります。
現在はカナダからメキシコ国境付近まで、北米の広い範囲で化石が発見されています。

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